白血病牛における血清シアル酸と糖蛋白

白血病発症牛4頭と白血病非発症牛11頭 (白血病ウイルス抗体陽性牛6頭. および陰性牛5頭) の血清中シアル酸, 糖蛋白分画濃度を測定した.シアル酸濃度の平均値±標準偏差は, 非発症抗体陰性牛55.6±5.0mg/dl, 非発症抗体陽性牛50.0±7.2mg/dlに対し, 発症牛では71.4±14.2mg/dlであった.糖蛋白分画濃度の平均値は, 発症牛でα-グロブリン分画の増加と, β・γ-グロブリン分画の減少が認められたが, ヘキソースとして測定した総糖蛋白濃度には差がなかった. また, 発症牛1頭の発症前後約2年間の変動ではシアル酸は増加し, 糖蛋白分画はα-グロブリン分画では増加し,...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 1987/02/20, Vol.40(2), pp.89-92
Hauptverfasser: 木下, 茂人, 東條, 博之, 長田, 宣夫, 太田, 俊明, 佐藤, 良彦, 平沢, 博一, 田中, けい子, 小泉, 弘, 高田, 俊也, 青木, 守郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:白血病発症牛4頭と白血病非発症牛11頭 (白血病ウイルス抗体陽性牛6頭. および陰性牛5頭) の血清中シアル酸, 糖蛋白分画濃度を測定した.シアル酸濃度の平均値±標準偏差は, 非発症抗体陰性牛55.6±5.0mg/dl, 非発症抗体陽性牛50.0±7.2mg/dlに対し, 発症牛では71.4±14.2mg/dlであった.糖蛋白分画濃度の平均値は, 発症牛でα-グロブリン分画の増加と, β・γ-グロブリン分画の減少が認められたが, ヘキソースとして測定した総糖蛋白濃度には差がなかった. また, 発症牛1頭の発症前後約2年間の変動ではシアル酸は増加し, 糖蛋白分画はα-グロブリン分画では増加し, β・γ-グロブリン分画では減少した. 以上のことから, 血清中シアル酸や糖蛋白分画は牛白血病発症の指標の1つになる可能性があると思われた.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.40.89