Nutrient Film Techniqueの日本における実用化に関する研究 (2) : トマト栽培における根圏温度特性と栽培効果
トマト栽培におけるNFTの根圏温度の特性を明らかにし,その栽培効果を検討した。1. NFTの根圏温度の日較差は,晴天日には5~7℃,曇雨天日には2~3℃であった。高温期の平均最高根圏温度は30~31℃,平均最低根圏温度は27~28℃になり,低温期の平均最高根圏温度は17~18℃,平均最低根圏温度は13~14℃になった。2. 培養液量が多いと根圏温度の日較差や年較差が少なくなった。3. 供給量が少ないとチャンネル部位の根圏温度に差が生じ,入口部に比べ出口部の根圏温度は日較差が大きくなった。4. タンクの設置場所が施設外にある場合には,施設内にある場合より,根圏温度が年間を通して1~3℃低くなった...
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Veröffentlicht in: | 千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station 1986-03 (27), p.21-32 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | トマト栽培におけるNFTの根圏温度の特性を明らかにし,その栽培効果を検討した。1. NFTの根圏温度の日較差は,晴天日には5~7℃,曇雨天日には2~3℃であった。高温期の平均最高根圏温度は30~31℃,平均最低根圏温度は27~28℃になり,低温期の平均最高根圏温度は17~18℃,平均最低根圏温度は13~14℃になった。2. 培養液量が多いと根圏温度の日較差や年較差が少なくなった。3. 供給量が少ないとチャンネル部位の根圏温度に差が生じ,入口部に比べ出口部の根圏温度は日較差が大きくなった。4. タンクの設置場所が施設外にある場合には,施設内にある場合より,根圏温度が年間を通して1~3℃低くなった。5. 根圏温度に日較産や年較差の生じるNFTでトマトを4段摘心で年3作栽培したところ,総収量の平均は,2,920Kg/a,上物収量の平均は2,460Kg/aであった。6. 越冬栽培と半促成栽培の培養液を18℃と22℃に加温したところ,無加温に比べ葉は大きくなり,根量は多くなったが,草丈や葉数が劣り,葉のクロロフィル量が少なく,収穫量は多くなる傾向があったが有意差はなかった。7. 夏栽培で,根圏温度が日中41℃になり,夜間30℃,35℃,40℃になるNFTと湛液水耕とでトマトの生育を比較したところ,夜間の根圏温度が低いほど良好な生育をし,40℃では両方式とも生育が著しく抑制された。また,高根圏温度ほど湛液水耕に比べNFTのトマトの生育が勝っていた。 |
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ISSN: | 0577-6880 |