乳房炎診断のためのブロムフェノールブルー (BPB) 濾紙法の野外応用

乳牛において, 搾乳期に乳房炎の治療を施すか否かの診断は重要である. そこで, 臼井らの考案した乳清総蛋白量の簡易測定法であるBPB濾紙法を用いて, 治療の必要性の有無の診断に野外で応用した. California mastitis test北陸支場法 (CMT変法) の結果, +++の反応を示した牛29頭についてBPB濾紙法を実施したところ, 10頭を急性乳房炎, 19頭を慢性および潜在性乳房炎と診断した. 急性と診断した牛には細菌検査の結果をもとに治療を指導し, 慢性および潜在性乳房炎と診断した牛には搾乳方法の改善で対処するよう指導した. 2ヵ月後のCMT変法を用いた効果判定において, 前...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 1986/10/20, Vol.39(10), pp.628-630
Hauptverfasser: 吉成, 博雄, 臼井, 良一, 長, 茂, 沼館, 光永
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳牛において, 搾乳期に乳房炎の治療を施すか否かの診断は重要である. そこで, 臼井らの考案した乳清総蛋白量の簡易測定法であるBPB濾紙法を用いて, 治療の必要性の有無の診断に野外で応用した. California mastitis test北陸支場法 (CMT変法) の結果, +++の反応を示した牛29頭についてBPB濾紙法を実施したところ, 10頭を急性乳房炎, 19頭を慢性および潜在性乳房炎と診断した. 急性と診断した牛には細菌検査の結果をもとに治療を指導し, 慢性および潜在性乳房炎と診断した牛には搾乳方法の改善で対処するよう指導した. 2ヵ月後のCMT変法を用いた効果判定において, 前者7頭中3頭, 後者11頭中6頭に反応の軽減がみられたことより, BPB濾績法は搾乳期における乳房炎治療の必要性の有無を診断するのに有効と推察された.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.39.628