感受性の異なるマウスにおけるマウス肝炎ウイルス急性感染時の病理学的および血液学的変化について

マウス肝炎ウイルスMHV-3株をCDF1マウス(BALB/c×DBA/2), BALB/cを背景とするnu/+およびnu/nuマウスに腹腔内接種し, 病理学的および血液学的変化を検討した. CDF1マウスは感染に耐過生残したが, nu/+マウスおよびnu/nuマウスは劇症肝炎を示し4-8日で斃示した. CDF1マウスに比較してnu/+およびnu/nuマウスは脾・肝において変性・壊死がより著明であった. 頻死期のnu/+およびnu/nuマウスには肝において細胞浸潤がほとんど認められなかったが, 接種後同時期のCDF1マウスで単核細胞の浸潤が認められた. 頻死期のnu/+およびnu/nuマウスの末...

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Veröffentlicht in:Japanese journal of veterinary science 1985/10/15, Vol.47(5), pp.761-768
Hauptverfasser: 藤岡, 登, 藤原, 公策, 山内, 一也, 速水, 正憲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:マウス肝炎ウイルスMHV-3株をCDF1マウス(BALB/c×DBA/2), BALB/cを背景とするnu/+およびnu/nuマウスに腹腔内接種し, 病理学的および血液学的変化を検討した. CDF1マウスは感染に耐過生残したが, nu/+マウスおよびnu/nuマウスは劇症肝炎を示し4-8日で斃示した. CDF1マウスに比較してnu/+およびnu/nuマウスは脾・肝において変性・壊死がより著明であった. 頻死期のnu/+およびnu/nuマウスには肝において細胞浸潤がほとんど認められなかったが, 接種後同時期のCDF1マウスで単核細胞の浸潤が認められた. 頻死期のnu/+およびnu/nuマウスの末梢白血球数は接種後同時期のCDF1マウスに比較して有意に低下した. 以上の結果から, MHV感受性には主要標的器官である肝での細胞浸潤が重要な意義があると推測された.
ISSN:0021-5295
1881-1442
DOI:10.1292/jvms1939.47.761