Pasteurella multocidaとParainfluenza virus type3が混合感染した肥育牛の呼吸器病の発生

1983年11月, 松本市の肥育牛飼養農家に, 北海道から12カ月齢前後の黒毛和種34頭を導入した. 導入後16日間に6頭が死亡した. 3頭は呼吸器症状を呈し, 4-5日の経過で死亡し, 他の3頭はとくに症状を示さないで急死した. 呼吸器症状を呈して死亡した1頭を剖検したところ, 高度の肺炎がみられ, 病理組織学的には線維素性壊死性肺炎像を呈していた. 細菌学的検査では, 死亡牛の肺からPasteurella multocidaが分離され, さらに呼吸器症状を呈していた同居牛の鼻汁からも同菌が分離された. ウイルス学的検査では, 死亡牛の肺および, 発症牛の鼻汁からParainfluenza...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 1985/01/20, Vol.38(1), pp.45-48
Hauptverfasser: 佐藤, 良彦, 平沢, 博一, 長田, 宣夫, 望月, 明義, 太田, 俊明, 両角, 吉三, 古畑, 敏夫, 高田, 俊也, 早川, 源水
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1983年11月, 松本市の肥育牛飼養農家に, 北海道から12カ月齢前後の黒毛和種34頭を導入した. 導入後16日間に6頭が死亡した. 3頭は呼吸器症状を呈し, 4-5日の経過で死亡し, 他の3頭はとくに症状を示さないで急死した. 呼吸器症状を呈して死亡した1頭を剖検したところ, 高度の肺炎がみられ, 病理組織学的には線維素性壊死性肺炎像を呈していた. 細菌学的検査では, 死亡牛の肺からPasteurella multocidaが分離され, さらに呼吸器症状を呈していた同居牛の鼻汁からも同菌が分離された. ウイルス学的検査では, 死亡牛の肺および, 発症牛の鼻汁からParainfluenza virus type3が分離された. 以上の成績から, 本症はP.multocidaとParainfluenza virus type3の混合感染による呼吸器病と診断した.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.38.45