各種塩類が養液耕におけるメロンの耐塩性に及ぼす影響

メロンの耐塩性と塩の種類との関係を明らかにするため, 養液耕により本実験を行った. 海水 (-2.20, -4.20bar), NaClとNa2SO4 (-2.20, -3.20, -4.20bar),MgCl2とMgSO4 (-1.20, -1.70, -2.20bar) の塩類源を所定の浸透ポテンシャルになるように基本培養液に添加し, 基本培養液で育てた対照区 (-0.70bar) と生育を比較した. 果実新鮮重と全植物体乾物重は, 対照区で最大となり, 浸透ポテンシャルが低下するにつれて,それぞれの塩類源で減少した. -2.20bar区における果実新鮮重は, 対照区を100%とした場合,...

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Veröffentlicht in:Engei Gakkai zasshi 1983, Vol.52(2), pp.167-173
Hauptverfasser: 糠谷, 明, 増井, 正夫, 石田, 明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:メロンの耐塩性と塩の種類との関係を明らかにするため, 養液耕により本実験を行った. 海水 (-2.20, -4.20bar), NaClとNa2SO4 (-2.20, -3.20, -4.20bar),MgCl2とMgSO4 (-1.20, -1.70, -2.20bar) の塩類源を所定の浸透ポテンシャルになるように基本培養液に添加し, 基本培養液で育てた対照区 (-0.70bar) と生育を比較した. 果実新鮮重と全植物体乾物重は, 対照区で最大となり, 浸透ポテンシャルが低下するにつれて,それぞれの塩類源で減少した. -2.20bar区における果実新鮮重は, 対照区を100%とした場合, 海水で89.9%, NaClで94.5%, Na2SO4で81.3%, MgCl2で67.8%, MgSO4で13.9%であった. Mg塩処理の生育は, Na塩処理に比較して著しく劣り, SO4塩処理ではCl塩処理より劣った. 果実の食味は添加塩類により異なっていた. 塩害症状の程度は, 生育抑制の程度とほぼ同じであった. Na塩処理の-2.20barでは, 植物体は枯死しなかったが, MgCl2の-2.20barではほとんどの株が, MgSO4の-2.20barでは全部の株が収穫前に枯死した. 単一塩類または海水を基本培養液に添加した場合, 添加したそれぞれのイオン (Na, Mg, Cl,SO4) の葉及び果実中含量は増加する傾向を示した. 葉のCaとK含量は, すべての-2.20barで対照区より低かった.
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.52.167