ウシにおける各種繁殖条件下の血中卵胞刺激ホルモン濃度

各種繁殖条件下におけるウシの血中FSH濃度を測定し,次の成績を得た。 1.成雌牛の発情周期中における血中FSH濃度の経日変化では,排卵前の非発情期には若干の日間変動を示しながら低値で経過し,発情期に至って急激に上昇してピークを示したのち,その後の非発情期を前記と同様の値で経過することが明らかとなった。そして,発情期における測定値の全平均は354.8±74.8(平均値±標準誤差)ng/mlで,それ以外の非発情期の全平均は115.7±5.2ng/mlであった。 2.発情期前後に2時間間隔で採血した測定成績ではピークは発情開始10時間後にあらわれ,FSH濃度の上昇持続時間はほぼ10時間で,ピークから...

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Veröffentlicht in:Kachiku hanshokugaku zasshi (Tōkyō. 1977) 1982/03/25, Vol.28(1), pp.45-50
Hauptverfasser: 森, 純一, 富塚, 常夫, 中西, 雄二, 井内, 民師, 仮屋, 堯由
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:各種繁殖条件下におけるウシの血中FSH濃度を測定し,次の成績を得た。 1.成雌牛の発情周期中における血中FSH濃度の経日変化では,排卵前の非発情期には若干の日間変動を示しながら低値で経過し,発情期に至って急激に上昇してピークを示したのち,その後の非発情期を前記と同様の値で経過することが明らかとなった。そして,発情期における測定値の全平均は354.8±74.8(平均値±標準誤差)ng/mlで,それ以外の非発情期の全平均は115.7±5.2ng/mlであった。 2.発情期前後に2時間間隔で採血した測定成績ではピークは発情開始10時間後にあらわれ,FSH濃度の上昇持続時間はほぼ10時間で,ピークから26時間後に排卵が確認された。 3.卵胞嚢腫牛の平均値は234.7±48.6ng/mlで,発情周期牛の非発情期に比較して高い値を示したが,発情期のそれより低い値であった。 4.生後6ヵ月齢までの雌子牛の平均値は42.3±12.2ng/mlで,成雌牛に比較して低い値であった。 5.成雄牛の平均値は123.0±49.8ng/mlで成雌牛の非発情期の平均値より若干高い値であったが,統計的な有意差は認められなかった。
ISSN:0385-9932
DOI:10.1262/jrd1977.28.45