豚痘の集団発生について
1978年10月-同年12月にかけて, 三重県四日市市の大規模養豚場において, 豚痘の集団発生に遭遇し, その発生状況, 臨床検査, 病理検査および病原検索を行なった結果は次のとおりであった. 1.発生豚は30-70日齢の子豚207頭で, 哺乳豚, 71日齢以上の肉豚および種豚には, 発生は見られなかった. 2. 臨床症状は, 全身の皮膚に発痘が見られた. それらは, 20-30日の経過で治癒した. 3. 病理検査では, 肉眼的には, 皮膚に丘疹が認められたのみであった.組織的には, 皮膚病変部の有棘細胞の腫大, 増生, 核の空胞化およびエオジン好染性の細胞質内封入体を認めた. 電子顕微鏡的に...
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Veröffentlicht in: | Nippon Juishikai zasshi 1981/06/20, Vol.34(6), pp.262-267 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1978年10月-同年12月にかけて, 三重県四日市市の大規模養豚場において, 豚痘の集団発生に遭遇し, その発生状況, 臨床検査, 病理検査および病原検索を行なった結果は次のとおりであった. 1.発生豚は30-70日齢の子豚207頭で, 哺乳豚, 71日齢以上の肉豚および種豚には, 発生は見られなかった. 2. 臨床症状は, 全身の皮膚に発痘が見られた. それらは, 20-30日の経過で治癒した. 3. 病理検査では, 肉眼的には, 皮膚に丘疹が認められたのみであった.組織的には, 皮膚病変部の有棘細胞の腫大, 増生, 核の空胞化およびエオジン好染性の細胞質内封入体を認めた. 電子顕微鏡的には, 表皮の細胞質内にポックスウイルス粒子を多数認めた. 4.ウイルス検索では, 豚腎由来PK-15に6代継代で円型のCPEが発現し, 同時にエオジン好染性細胞質内封入体および巨細胞も認められた. 分離ウイルスは, エーテルに感受性であった. 5.細胞検索では, Escherichia coli, Staphylococcus aums, Staphylococcus epidermidis, streptococcus sp. およびBacillus sp. が分離された. |
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ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma1951.34.262 |