ゴマ種子タンパク質のスクシニル化とマレイル化

(1) ゴマ13 Sグロブリンに,スクシニル化およびマレイル化を施して,反応程度の異なるもの,おのおの4種を調製した.これらについて溶解度の変化,超遠心的挙動,電気泳動的挙動,滴定曲線およびゲル化性を比較した. (2) スクシニル化およびマレイル化によって,ゴマ13 Sグロブリンは水可溶となった. 0~1.0M NaCl溶液での溶解度は,両者でかなり違いが見られた. (3) スクシニル化およびマレイル化13 Sグロブリンは,その修飾率が高くなるにつれて,解離が進んだ. (4) 両反応によって13 Sグロブリンのサブユニットと中間サブユニットの分子量は変化せず,またS-S結合は切断されなかった....

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Veröffentlicht in:Nippon nōgei kagakukaishi 1981, Vol.55(3), pp.239-245
Hauptverfasser: 長谷川, 喜代三, 藤野, 淑子, 小浪, 純代
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:(1) ゴマ13 Sグロブリンに,スクシニル化およびマレイル化を施して,反応程度の異なるもの,おのおの4種を調製した.これらについて溶解度の変化,超遠心的挙動,電気泳動的挙動,滴定曲線およびゲル化性を比較した. (2) スクシニル化およびマレイル化によって,ゴマ13 Sグロブリンは水可溶となった. 0~1.0M NaCl溶液での溶解度は,両者でかなり違いが見られた. (3) スクシニル化およびマレイル化13 Sグロブリンは,その修飾率が高くなるにつれて,解離が進んだ. (4) 両反応によって13 Sグロブリンのサブユニットと中間サブユニットの分子量は変化せず,またS-S結合は切断されなかった. (5) 両反応とも,修飾率が高くなるにつれて,サブユニットおよび中間サブユニットの等電点が酸性側に移動し, pH 4.5付近になった. (6) 滴定曲線は,ゴマ13 Sグロブリンのそれと比べると,スクシニル化はpH 7~10の範囲で傾きが小さく,マレイル化はpH 7~8で傾きが大きくなった. (7) 水可溶となったスクシニル化およびマレイル化サンプルは,水に溶かした状態でゲルを形成した.
ISSN:0002-1407
1883-6844
DOI:10.1271/nogeikagaku1924.55.239