3,3′-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン (メトキシフェノン, NK-049) の水田土壌中および土壌微生物による代謝

3,3′-Dimethyl-4-methoxybenzophenone (methoxyphenone, NK-049) の水田土壌における命運と, 土壌微生物による代謝をカルボニル位に14Cで標識したNK-049を用いて検討した. NK-049は湛水下静置条件 (還元状態) ではすみやかに消失し, 半減期は約10日であった. 主生成物は3,3′-dimethyl-4-hydroxybenzophenone (NK-049-OH) と14CO2であり, 3-,3′-位のメチル基の酸化生成物とカルボニル基の還元生成物もtlcにより検出された. NK-049-OHの量は2週後に処理放射能の43.0...

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Veröffentlicht in:Journal of Pesticide Science 1980/02/20, Vol.5(1), pp.37-43
Hauptverfasser: 黒済, 晃, 黒川, 隆史, 山口, 勇, 見里, 朝正
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:3,3′-Dimethyl-4-methoxybenzophenone (methoxyphenone, NK-049) の水田土壌における命運と, 土壌微生物による代謝をカルボニル位に14Cで標識したNK-049を用いて検討した. NK-049は湛水下静置条件 (還元状態) ではすみやかに消失し, 半減期は約10日であった. 主生成物は3,3′-dimethyl-4-hydroxybenzophenone (NK-049-OH) と14CO2であり, 3-,3′-位のメチル基の酸化生成物とカルボニル基の還元生成物もtlcにより検出された. NK-049-OHの量は2週後に処理放射能の43.0% (水戸土壌), 70.8% (鴻巣土壌) であった. 鴻巣土壌では6週後までに顕著な14CO2 (55.0%) の生成を認めたが, 水戸土壌では0.7%にすぎなかった. 前者ではNK-049-OHからもNK-049の場合とほとんど同等の14CO2の生成が認められた. 湛水下振盪条件 (酸化状態) では, NK-049からの14CO2の生成は静置条件とほぼ同じであったが, NK-049-OHの蓄積はみられなかった. 単離した微生物による代謝物は, 3,3′-dimethyl-4-methoxybenzhydrol を除いては土壌中の生成物と共通であった.
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.5.37