性成熟前の雌豚における発情•排卵の誘起,とくに処置後一定時間で授精したさいの受精成績
約183日令の性成熟前の雌豚計50頭を4区に分け,それぞれ次の処置を行い発情と排卵の誘起効果を比較した;PMSG750iuとHCG500iuまたは合成黄体形成ホルモン放出ホルモンの類縁物質(LHRH-A)0.1mgをそれぞれ72時間間隔で分離投与(A区またはC区),PMSG400iu/HCG200iuを混合1回投与(B区),及びB区の処置後72時間間隔でHCG500iuを再度投与。 また,上記の各区において処置開始後115時間(排卵の推定時刻)での1回授精と,98時間及び115時間での2回授精を行い,141時間で一斉にと殺して卵の受精成績を調査した。結果の大要は次のとおりである。 1)処置豚は...
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Veröffentlicht in: | Kachiku hanshokugaku zasshi (Tōkyō. 1977) 1978, Vol.24(1), pp.39-44 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 約183日令の性成熟前の雌豚計50頭を4区に分け,それぞれ次の処置を行い発情と排卵の誘起効果を比較した;PMSG750iuとHCG500iuまたは合成黄体形成ホルモン放出ホルモンの類縁物質(LHRH-A)0.1mgをそれぞれ72時間間隔で分離投与(A区またはC区),PMSG400iu/HCG200iuを混合1回投与(B区),及びB区の処置後72時間間隔でHCG500iuを再度投与。 また,上記の各区において処置開始後115時間(排卵の推定時刻)での1回授精と,98時間及び115時間での2回授精を行い,141時間で一斉にと殺して卵の受精成績を調査した。結果の大要は次のとおりである。 1)処置豚はすべて外陰部反応(その色調と腫脹度の変化)を示し,その反応のピークは処置開始後約92時間から110時間にかけて認められた。雄を許容する状態の発情誘起例は処置豚の44%にとどまり,処置区間の差は認められなかった。 2)排卵の認められた雌の比率はA区とb区で良好で(100%),C区ではやや劣り(92.3%), B区では最も不良であった(69.2%)。この知見から,正確な排卵の同期化には外部からの排卵誘発剤の投与が必要なことが示唆された。排卵数は平均13.6個であったが変異が大きく,処置法間の差は認められなかった。 3)卵の回収率は各処置区とも良好で(総平均94.8%),C区の1頭の血様卵胞を有する例で子宮から回収されたほかはすべて卵管から回収された。 4)受精卵は排卵した雌45頭中43頭(95.6%)に認められた。回収卵の受精率は高く(総平均92.7%),とくにA,B, C区においては1回授精例よりも2回授精例の受精率が高かった。1回授精のみの成績では,115時間での授精による成績の方が98時間での授精による前回の成績9)よりも高い受精率をもたらすようであった。しかし,115時間での授精例で3例に片側卵管性受精が認められ遅延授精のおそれが示唆された。これらの事実から授精適期は両時間の中間帯と推定された。 5)受精卵の8.4%は多精子受精卵,細胞質のフラグメントを伴う異常受精卵及び不均等分割卵で,その発生はC区の処置豚でやや高率(14.9%)に認められた。これらを除き,雌1頭あたりの正常受精卵数の平均は排卵雌で10.7個,受精卵保有雌で11.2個であった。 |
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ISSN: | 0385-9932 |
DOI: | 10.1262/jrd1977.24.39 |