浸透性殺菌剤S-7131のキュウリでの浸透移行性

14Cで標識したS-7131 [N-(3′, 5′-ジクロルフェニル)-1, 2-ジメチルシクロプロパン-1, 2-ジカルボキシイミド] の植物体中への浸透移行性についてキュウリを使用して検討した. 14C-S-7131を第一本葉に塗布した場合, 薬剤は処理葉内に容易に吸収され, 上部および下部の無処理組織に移行するのが認められた. 本薬剤は根からも容易に吸収され, 速やかに地上部に移行した. 無処理葉に移行したS-7131は, しだいにその葉の周縁部に集積する傾向を示した. 葉面処理した植物をメタノールで抽出して得た放射活性物質を薄層クロマトグラフィーで分析した. 処理12日後においてもわず...

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Veröffentlicht in:Journal of Pesticide Science 1976/08/20, Vol.1(3), pp.201-206
Hauptverfasser: 久田, 芳夫, 前田, 清人, 川瀬, 保夫, 宮本, 純之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:14Cで標識したS-7131 [N-(3′, 5′-ジクロルフェニル)-1, 2-ジメチルシクロプロパン-1, 2-ジカルボキシイミド] の植物体中への浸透移行性についてキュウリを使用して検討した. 14C-S-7131を第一本葉に塗布した場合, 薬剤は処理葉内に容易に吸収され, 上部および下部の無処理組織に移行するのが認められた. 本薬剤は根からも容易に吸収され, 速やかに地上部に移行した. 無処理葉に移行したS-7131は, しだいにその葉の周縁部に集積する傾向を示した. 葉面処理した植物をメタノールで抽出して得た放射活性物質を薄層クロマトグラフィーで分析した. 処理12日後においてもわずかな量の分解物しか認められなかった. 植物の地上部, 地下部組織および処理葉のいずれにおいても, それぞれに含まれる全放射活性の約80%が未変化のS-7131に相当した. このことはS-7131それ自体が植物体内を浸透移行し, 活性を発揮していることを示唆している. 葉面処理および根部処理のいずれにおいても, 植物の無処理部分に移行したS-7131の量は, 灰色かび病を防除するのに十分であった.
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.1.201