韓国南海沿岸の冬季海鳥類調査(木浦-莞島-麗水区域)

1.本論文は1974年と1975年の冬季11回に亘り,全羅南道木浦から全羅南道麗水までの南西海沿岸に渡来越冬する海鳥類を調査したものである。 2.南西沿岸を運航する定期旅行船を利用して,著者ら2人が航海中船上から種類を識別出来る可視距離内で観察した鳥類の種類と個体数を記録した。 3.2冬季11回に亘り調査で観察して海鳥類は,25種8,532個体であり,ビロードキンクロ•42.82%,ヒドリガモ•15.17%,マガモ•9.40%,セグロカモメ•5.81%,コクガン•4.08%等が,この区域の優占種であった。 4.2区域海岸で観察した海鳥類は,全南木浦~莞島間では21種,1,330個体であり,稀種...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Yamashina Chōrui Kenkyūjo kenkyū hōkoku 1976/03/31, Vol.8(1), pp.53-67
Hauptverfasser: 閔, 丙允, 元, 炳〓
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1.本論文は1974年と1975年の冬季11回に亘り,全羅南道木浦から全羅南道麗水までの南西海沿岸に渡来越冬する海鳥類を調査したものである。 2.南西沿岸を運航する定期旅行船を利用して,著者ら2人が航海中船上から種類を識別出来る可視距離内で観察した鳥類の種類と個体数を記録した。 3.2冬季11回に亘り調査で観察して海鳥類は,25種8,532個体であり,ビロードキンクロ•42.82%,ヒドリガモ•15.17%,マガモ•9.40%,セグロカモメ•5.81%,コクガン•4.08%等が,この区域の優占種であった。 4.2区域海岸で観察した海鳥類は,全南木浦~莞島間では21種,1,330個体であり,稀種コクガンが21.05%で最優占種をあらわし,次いで,セグロカモメ•17.44%,キンクロハジロ及びスズガモが各々14.66%の順位であったが,莞島~麗水間で観察した鳥類は,22種,7.202個体であり,ビロードキンクロ•50.57%がこの区域の大部分を占めており,次いでヒドリガモ•17.84%,マガモ•10.37%,セグロガモメ•3.67%,ウミアイサ•3.01%の順位であった。 5.本区域に於いても韓国南海の他の沿岸と同じく,カモ類,カイツブリ類,アビ類,カモメ類,ウ類等の優占的集団は大部分が海苔養殖場周辺に渡来越冬している。 6.特に稀種であるコクガンは,少数ながら全南莞島郡所安島,甫吉島,蘆花島等沿岸の海苔養殖場に規則的に渡来越冬している。韓国南西海沿岸には約100個体内外の集団と推算されるコクガンの群が渡来越冬している事がわかった。尚,全南莞島郡蘆花面所安島孟山里と高興郡蓬来面来羅老島新錦里海岸のタブノキ林では80体と7個体のカラスバトが各々観察され,南海岸で新棲息地を追加することができた。韓国南海沿岸に対する将来の保存と管理が切に要求される次第である。
ISSN:0044-0183
1883-3659
DOI:10.3312/jyio1952.8.53