FSHの静脈内注射による乳牛の卵胞嚢腫治療試験
高純度FSH剤の静注による乳牛の卵胞嚢腫の治療試験を行い,とくに本剤の有効量について検討した。 1.FSH剤10A.U.投与群4頭では治療効果は認められなかった。20A.U.投与群42頭中34頭(81.0%)では処置後平均27.6日に,40A.U.投与群12頭中10頭(83.3%)では処置後平均22.6日に正常発情の発現がみられた。受胎したものは20A.U.投与群では32頭(76.2%),40A.U.投与群では9頭(75.0%)で,受胎までの平均日数はそれぞれ31.2日,29.1日であった。 これらの成績から,卵胞嚢腫牛にFSH剤を静注した場合の有効量は300~600R.Ov.U.(S.C.)...
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Veröffentlicht in: | Japanese journal of animal reproduction 1976/05/31, Vol.22(1), pp.23-27 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高純度FSH剤の静注による乳牛の卵胞嚢腫の治療試験を行い,とくに本剤の有効量について検討した。 1.FSH剤10A.U.投与群4頭では治療効果は認められなかった。20A.U.投与群42頭中34頭(81.0%)では処置後平均27.6日に,40A.U.投与群12頭中10頭(83.3%)では処置後平均22.6日に正常発情の発現がみられた。受胎したものは20A.U.投与群では32頭(76.2%),40A.U.投与群では9頭(75.0%)で,受胎までの平均日数はそれぞれ31.2日,29.1日であった。 これらの成績から,卵胞嚢腫牛にFSH剤を静注した場合の有効量は300~600R.Ov.U.(S.C.)の排卵力をもつ20~40A.U.であることが認められた。 2.FSH剤の静注で嚢腫が治癒した例では,嚢腫は大多数において閉鎖黄体化したが,一部は破裂黄体化あるいは退行消失する治癒経過をたどった。 3.FSH10~40A.U.の静注によって,ショックなどの副作用は認められなかった。 |
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ISSN: | 0453-0551 |
DOI: | 10.1262/jrd1955.22.23 |