咬筋部筋電位および頭部姿勢を利用したポインティングデバイスの性能評価
IoT(Internet of Things)は近年になり急速な普及を迎えている。とくに、社会生活弱者を対象としたIoTの普及により、高度のソーシャルインクルージョンの実現が期待されている。しかし、肢体不自由者はIT端末の操作に支障をきたす場合が多い。本研究では、肢体不自由者へ向けたIT端末の操作装置として、肢体動作を要求しないポインティングデバイスを開発した。ポインティングデバイスに要求される機能である指示位置制御操作を頭部姿勢、指示の確定操作を表面筋電位で代替することで、既存製品における応答性の低い決定操作の改善を図った。さらに、ISO 9241-9に基づき、ポインティング性能の評価を行っ...
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Veröffentlicht in: | Studies in Science and Technology 2017, Vol.6(1), pp.35-40 |
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Format: | Artikel |
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creator | 阿部, 尚熙 松橋, 将太 小野寺, 良二 宍戸, 道明 |
description | IoT(Internet of Things)は近年になり急速な普及を迎えている。とくに、社会生活弱者を対象としたIoTの普及により、高度のソーシャルインクルージョンの実現が期待されている。しかし、肢体不自由者はIT端末の操作に支障をきたす場合が多い。本研究では、肢体不自由者へ向けたIT端末の操作装置として、肢体動作を要求しないポインティングデバイスを開発した。ポインティングデバイスに要求される機能である指示位置制御操作を頭部姿勢、指示の確定操作を表面筋電位で代替することで、既存製品における応答性の低い決定操作の改善を図った。さらに、ISO 9241-9に基づき、ポインティング性能の評価を行った。実験は若年健常者6名を対象に実施し、本装置とマウスについて、試験プログラムによりThroughput値、総クリック数、目標物通過回数および生体信号を用いることによる誤動作率を測定した。その結果、Throughput値はおよそ1.5 bits/secであり、プレゼンテーション用遠隔マウスに準ずるポインティング性能を有していることが明らかとなった。総クリック数および目標物通過回数はマウスと比較し評価が劣るものの、回数を追うごとに改善される傾向がみられた。また、誤動作には個人差が顕著に現れることが明らかとなった。この原因は咬合の個人差によるものと推測され、訓練により誤動作の抑制が可能であると見込まれる。これらより、本装置は肢体不自由者用のポインティングデバイスとして有効であると期待される。 |
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ispartof | 科学・技術研究, 2017, Vol.6(1), pp.35-40 |
issn | 2186-4942 2187-1590 |
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source | Elektronische Zeitschriftenbibliothek - Frei zugängliche E-Journals; J-STAGE (Japan Science & Technology Information Aggregator, Electronic) Freely Available Titles - Japanese |
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