脛骨列欠損の脛腓間癒合術後に下腿の外反変形をきたした1例

「要旨」症例は先天性脛骨列部分欠損Jones type IIの12歳の男児である. 1歳で右脛腓間癒合術・足関節離断術を行ったが, 脛腓間の癒合が得られず偽関節となった. 8歳時に偽関節手術・腓骨頭切除により骨癒合を得たが, のちに特に外傷の既往なく下腿の外反が進行し, 12歳時には外側骨端線閉鎖による外反変形をきたし義足歩行ができなくなった. 先天性脛骨列欠損において, 手術操作や下腿の軽微な内外反変形を伴う義足歩行により, 骨端線閉鎖が生ずる可能性を脛骨の低形成などを踏まえて考え, 慎重に経過を見ていくことが大切と思われた....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2013-06, Vol.22 (1), p.109-113
Hauptverfasser: 藤原清香, 根本まりこ, 田中弘志, 瀬下崇, 伊藤順一, 君塚葵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」症例は先天性脛骨列部分欠損Jones type IIの12歳の男児である. 1歳で右脛腓間癒合術・足関節離断術を行ったが, 脛腓間の癒合が得られず偽関節となった. 8歳時に偽関節手術・腓骨頭切除により骨癒合を得たが, のちに特に外傷の既往なく下腿の外反が進行し, 12歳時には外側骨端線閉鎖による外反変形をきたし義足歩行ができなくなった. 先天性脛骨列欠損において, 手術操作や下腿の軽微な内外反変形を伴う義足歩行により, 骨端線閉鎖が生ずる可能性を脛骨の低形成などを踏まえて考え, 慎重に経過を見ていくことが大切と思われた.
ISSN:0917-6950