大腿骨頭回転骨切り術を行った小児の5例

「要旨」当科において大腿骨頭回転骨切り術を施行した小児例の術後成績について検討した. 対象は5例5関節で男児3例, 女児2例, 原疾患はペルテス病2例, 大腿骨頭すべり症1例, 外傷性および大腿骨頭すべり症後の大腿骨頭壊死がそれぞれ1例であった. 手術時平均年齢は11.2歳であり, 術後経過観察期間は平均3年であった. 手術は4例が前方回転, 1例が後方回転で, 全例に10~20°の内反を加えた. 大腿骨頭すべり症を除く4例の術前側面健常部占拠率は20~69% (平均38%) で, 術後正面健常部占拠率は44~100% (平均71%) であった. 最終調査時1例に2.5cmの脚長差を認めた....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2001-01, Vol.10 (1), p.23-28
Hauptverfasser: 柳下信一, 堀井健志, 加畑多文, 小林歩, 富田勝郎, 松本忠美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」当科において大腿骨頭回転骨切り術を施行した小児例の術後成績について検討した. 対象は5例5関節で男児3例, 女児2例, 原疾患はペルテス病2例, 大腿骨頭すべり症1例, 外傷性および大腿骨頭すべり症後の大腿骨頭壊死がそれぞれ1例であった. 手術時平均年齢は11.2歳であり, 術後経過観察期間は平均3年であった. 手術は4例が前方回転, 1例が後方回転で, 全例に10~20°の内反を加えた. 大腿骨頭すべり症を除く4例の術前側面健常部占拠率は20~69% (平均38%) で, 術後正面健常部占拠率は44~100% (平均71%) であった. 最終調査時1例に2.5cmの脚長差を認めた. JOA scoreは術前平均63.4点が術後平均95.6点に改善した. 単純X線像で2例に軽度の大転子高位を認めたが, 骨頭陥凹や関節症性変化は認めなかった. さらに長期的な経過観察が必要だが, 本法は小児に対しても有用な方法と思われた.
ISSN:0917-6950