小児長管骨骨折後のrounding offとrealignmentの推移

「要旨」小児長管骨骨折におけるリモデリング (remodeling) には, 骨折部位の突出部と欠損部を滑らかにする局所のリモデリングであるrounding offと, 軸転位 (angulation) を矯正する真のリモデリングと言うべきrealignmentの2つの要素がある. 今回当科で加療し, 受傷後1年以上経過した12歳以下の小児長管骨骨折について, その後のリモデリングにおけるこの2つの要素の推移について検討を加えた. 対象は大腿骨22例23肢とE腕骨75例75肢で, 男66例, 女31例, 合計97例98肢である. 骨片の側方転位と後方転位に対して, angulationの有無と...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 1995-03, Vol.4 (2), p.359-366
Hauptverfasser: 松崎交作, 中谷如希, 殿尾守弘, 玉置哲哉, 岡安勤
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」小児長管骨骨折におけるリモデリング (remodeling) には, 骨折部位の突出部と欠損部を滑らかにする局所のリモデリングであるrounding offと, 軸転位 (angulation) を矯正する真のリモデリングと言うべきrealignmentの2つの要素がある. 今回当科で加療し, 受傷後1年以上経過した12歳以下の小児長管骨骨折について, その後のリモデリングにおけるこの2つの要素の推移について検討を加えた. 対象は大腿骨22例23肢とE腕骨75例75肢で, 男66例, 女31例, 合計97例98肢である. 骨片の側方転位と後方転位に対して, angulationの有無と程度に関わらずrounding offはそれぞれに認められ, 1, 2年の間に骨折部位の突出部と欠損部がよく矯正された. また, これらの転位は骨片の接触が全くないapposition O% の場合でも, alignmentが変化することなくrounding offがよく進行した. これに対して, realignmentについては, 大腿骨と. 上腕骨ともにangulationが残存した場合, 旺盛なrounding offとは対照的にangulationの方向にかかわらず, その進行は殆ど認められなかった.
ISSN:0917-6950