ロングネック症例の腹部大動脈瘤に対してENDURANT® AAA stent graft 留置後に脚閉塞を来した2 例

要旨:ステントグラフト挿入後の脚閉塞は,術後認める重篤な合併症の1 つである.当院では,ENDURANT® AAA stent graft 留置後の脚閉塞を2 例経験している.症例1 は62 歳男性.ステントグラフト留置後1 年目,膀胱癌に対する入院中に突然の右下肢の疼痛を訴えた.CT でステントグラフト右脚内の血栓閉塞と右脚近位に狭窄を認めた.血管内治療による血栓溶解を行った後,狭窄部にステントを留置した.症例2 は64 歳男性.ステントグラフト留置後3 カ目,右下肢の痺れを訴え外来受診.CT でグラフト右脚の閉塞と右脚近位に狭窄を認め,血栓除去術後に右脚近位にステントを留置した.いずれの症...

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Veröffentlicht in:日本血管外科学会雑誌 2015, Vol.24(2), pp.82-86
Hauptverfasser: 林, 敏彦, 橋詰, 賢一, 本多, 正徳, 古泉, 潔, 井上, 慎也, 保土田, 健太郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:ステントグラフト挿入後の脚閉塞は,術後認める重篤な合併症の1 つである.当院では,ENDURANT® AAA stent graft 留置後の脚閉塞を2 例経験している.症例1 は62 歳男性.ステントグラフト留置後1 年目,膀胱癌に対する入院中に突然の右下肢の疼痛を訴えた.CT でステントグラフト右脚内の血栓閉塞と右脚近位に狭窄を認めた.血管内治療による血栓溶解を行った後,狭窄部にステントを留置した.症例2 は64 歳男性.ステントグラフト留置後3 カ目,右下肢の痺れを訴え外来受診.CT でグラフト右脚の閉塞と右脚近位に狭窄を認め,血栓除去術後に右脚近位にステントを留置した.いずれの症例もロングネック症例で,治療後速やかに症状は改善した.両側脚のradial force 不均衡を原因として,脚近位の狭窄と脚閉塞が疑われた2 例につき,文献的考察を加え報告する.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.14-00072