同一術者が術後長期にわたって経過観察しえた神経線維腫症1型の脊柱変形矯正術の2例

はじめに:神経線維腫症1型の脊柱変形は矯正損失や術後偽関節を含め周術期の問題が多く,長期経過観察が必要である.今回,我々は同一術者が術後長期にわたって経過観察しえた2例を報告する.症例:症例1は66歳,女性.35歳の時にdystrophic typeの脊柱変形に対し一期的に前後合併手術を施行.経過中に右胸部の神経線維腫が増大してきたが,本人希望で経過観察とした.症例2は60歳,男性.non-dystrophic typeの胸椎側彎で15歳の時にHarrington rodによる後方矯正固定術を施行.偽関節や著明な矯正損失はなく,良好な矢状面と冠状面のアライメントが保たれている.腰痛などの自覚症...

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Veröffentlicht in:Journal of Spine Research 2023/07/20, Vol.14(7), pp.1055-1060
Hauptverfasser: 楊, 宝峰, 熊野, 潔, 清水, 篤, 大田, 快児
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに:神経線維腫症1型の脊柱変形は矯正損失や術後偽関節を含め周術期の問題が多く,長期経過観察が必要である.今回,我々は同一術者が術後長期にわたって経過観察しえた2例を報告する.症例:症例1は66歳,女性.35歳の時にdystrophic typeの脊柱変形に対し一期的に前後合併手術を施行.経過中に右胸部の神経線維腫が増大してきたが,本人希望で経過観察とした.症例2は60歳,男性.non-dystrophic typeの胸椎側彎で15歳の時にHarrington rodによる後方矯正固定術を施行.偽関節や著明な矯正損失はなく,良好な矢状面と冠状面のアライメントが保たれている.腰痛などの自覚症状なく,両人とも手術の結果に満足している.結語:良好な冠状面と矢状面アライメントの獲得が重要であり,術後長期成績に寄与すると考える.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2023-0712