地域中核病院における病院総合診療医の役割の検討
目的:周辺地域,病院の規模,専門医の有無などの環境や条件によって役割が異なる病院総合診療医の,地域唯一の中核急性期病院における役割と必要とされる臨床技術を明らかにする。方法:地域唯一の救急病院内科の入院および外来患者を,佐賀大学総合診療部でトレーニングされた病院総合診療医( 3 名)と,領域別内科医( 6 名)によって診療された 2 群に分類し,その診療実態を比較した。結果:病院総合診療医入院群で在院日数が長く,高齢者や女性( p < 0.001 , p = 0. 003 ),並びに専門医不在の疾患を持つ割合が高かった (p < 0.001 )。外来では,病院総合診療医外来群で診療...
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Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2016/06/30, Vol.10(2), pp.62-66 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:周辺地域,病院の規模,専門医の有無などの環境や条件によって役割が異なる病院総合診療医の,地域唯一の中核急性期病院における役割と必要とされる臨床技術を明らかにする。方法:地域唯一の救急病院内科の入院および外来患者を,佐賀大学総合診療部でトレーニングされた病院総合診療医( 3 名)と,領域別内科医( 6 名)によって診療された 2 群に分類し,その診療実態を比較した。結果:病院総合診療医入院群で在院日数が長く,高齢者や女性( p < 0.001 , p = 0. 003 ),並びに専門医不在の疾患を持つ割合が高かった (p < 0.001 )。外来では,病院総合診療医外来群で診療時間外,救急外来,救急車(すべてp < 0.001 ) ,並びに心肺停止状態で受診した割合が有意に高かった(p = 0.014)。結論:地域の病院総合診療医は,入院では高齢者で専門医不在の領域を広く診る診療能力,外来では心肺停止を含む救急の診療能力が求められる。 |
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ISSN: | 2185-8136 2758-7878 |
DOI: | 10.60227/jhgmwabun.10.2_62 |