グラム染色を用いた偽痛風の診断

「はじめに」我々の日常臨床において結晶性関節炎は一般的な疾患であり, その中でも偽痛風には頻繁に遭遇する. McCartyらは1000例以上の関節炎のうち実に25%以上が偽痛風であると報告しており, 日常的な疾患であると思われる. しかしながら確定診断を得るためには, X線解析試験や化学的分析によるcalcium pyrophosphate dehydrate (以下CPPD) 結晶の証明を行う必要がある. 代替法として実臨床では偏光顕微鏡による結晶同定かつX線における典型的石灰化像の確認を行うことで診断する事が可能であるが, 偏光顕微鏡は高価でありすべての医療機関で使用できるとは限らないのが...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2015, Vol.34 (4), p.549-551
Hauptverfasser: 小林紘樹, 谷川英徳, 小川亮, 山縣朋宏, 福岡昌利, 武田健太郎, 市原大輔, 大熊一成, 原藤健吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」我々の日常臨床において結晶性関節炎は一般的な疾患であり, その中でも偽痛風には頻繁に遭遇する. McCartyらは1000例以上の関節炎のうち実に25%以上が偽痛風であると報告しており, 日常的な疾患であると思われる. しかしながら確定診断を得るためには, X線解析試験や化学的分析によるcalcium pyrophosphate dehydrate (以下CPPD) 結晶の証明を行う必要がある. 代替法として実臨床では偏光顕微鏡による結晶同定かつX線における典型的石灰化像の確認を行うことで診断する事が可能であるが, 偏光顕微鏡は高価でありすべての医療機関で使用できるとは限らないのが現状である. それに比して一般的な検査用の光学顕微鏡であれば安価でありほとんどの医療機関において利用可能であると思われる. 山本らは通常の光学顕微鏡検査を用いることで感染の鑑別が可能であり, また結晶の観察も行う事ができると述べている.
ISSN:1883-2873