生物学的製剤投与関節リウマチ患者滑膜の病理学的検討 - MRI, マクロ所見とスコアリングによる評価

「はじめに」関節リウマチ (RA) の薬物治療は, 抗TNF (tumor necrosis factor, 腫瘍壊死因子) 阻害薬, 抗Interleukin-6 (IL-6) 阻害薬などの生物学的製剤の出現により大きく変化した. それら各生物学的製剤による関節破壊の抑制や身体機能の改善効果はさまざま報告されている. しかし実際は効果不十分例も約20~30%程度存在し, C-reactive protein (CRP), matrix metalloproteinase-3 (MMP-3) などの血液データが低値であっても徐々に関節破壊が進行する例もしばしば経験する. このことは必ずしも臨床...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2012, Vol.31 (4), p.475-480
Hauptverfasser: 山中一, 後藤憲一郎, 鈴木宗貴, 小林達也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」関節リウマチ (RA) の薬物治療は, 抗TNF (tumor necrosis factor, 腫瘍壊死因子) 阻害薬, 抗Interleukin-6 (IL-6) 阻害薬などの生物学的製剤の出現により大きく変化した. それら各生物学的製剤による関節破壊の抑制や身体機能の改善効果はさまざま報告されている. しかし実際は効果不十分例も約20~30%程度存在し, C-reactive protein (CRP), matrix metalloproteinase-3 (MMP-3) などの血液データが低値であっても徐々に関節破壊が進行する例もしばしば経験する. このことは必ずしも臨床データが関節局所の病理病態を全て表していない可能性が考えられる. 今回, 人工膝関節全置換術 (TKA) を施行したRA患者を生物学的製剤投与群と非投与群に分け, 手術時に採取した滑膜を用いて, RA滑膜への生物学的製剤の影響を評価することを目的に, Koizumiスコア, 術前の膝magnetic resonance imaging (MRI), 術中マクロ所見と臨床データとともに関連性を検討した.
ISSN:1883-2873