特別養護老人ホームに勤務する看護師の夜間オンコール時における判断と対応

抄録 本研究は,特別養護老人ホーム(以下,特養)における夜間のオンコール体制に着目し,オンコール時における看護師の判断と対応の詳細を明らかにすることを目的とした.従来型特養に3年以上勤務する看護師6人を対象に半構造化面接を実施し,質的記述的に分析した.オンコール時の看護師は,≪目の前にいない利用者の不調の原因を探る≫≪利用者の不調が朝まで様子をみてもいい状態か検討する≫≪判断がつかないため利用者の安全が最優先される対応をとる≫など,【利用者の安全と安楽を守るための判断と対応】を行うと同時に,≪冷静に対応できるような助言をする≫≪介護職の業務に支障が出ないように考慮する≫など,介護職が安心して業...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本老年看護学会誌(老年看護学) 2021, Vol.25(2), pp.123-131
Hauptverfasser: 淡路 深雪, 長畑 多代, 九津見 雅美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:抄録 本研究は,特別養護老人ホーム(以下,特養)における夜間のオンコール体制に着目し,オンコール時における看護師の判断と対応の詳細を明らかにすることを目的とした.従来型特養に3年以上勤務する看護師6人を対象に半構造化面接を実施し,質的記述的に分析した.オンコール時の看護師は,≪目の前にいない利用者の不調の原因を探る≫≪利用者の不調が朝まで様子をみてもいい状態か検討する≫≪判断がつかないため利用者の安全が最優先される対応をとる≫など,【利用者の安全と安楽を守るための判断と対応】を行うと同時に,≪冷静に対応できるような助言をする≫≪介護職の業務に支障が出ないように考慮する≫など,介護職が安心して業務を遂行できるよう【ケアを担う介護職をサポートするための判断と対応】も行っていた.特養の看護師は夜間オンコール時,介護職との電話でのやり取りを通して利用者の安全と安楽を守る判断を行うとともに,ケアを担う介護職にも配慮するという特徴が見いだされた.
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.25.2_123