「周産期に携わる中堅看護職のリフレクションに基づく看護・助産実践力向上プログラム」の効果検証

「要旨」【目的】「周産期に携わる中堅看護職のリフレクションに基づく看護・助産実践力向上プログラム」の効果を検証する. 【方法】本研究は, 実践力向上プログラムの効果を検証した評価研究とした. 研究対象者は, 産科病棟及び外来での経験年数が5年以上の看護師及び助産師とした. 実践力向上プログラムは, 中堅看護職が自らの経験を振り返って言語化することを目指し省察的実践論を基盤に構成した. 倫理判断, 分娩時の身体査定, 精神的健康問題へのケア, 管理の知識・技術の習得に向けた講義, 演習, 小グループでの事例分析を展開した. 評価指標には, (1)実践力向上プログラム実施前後に測定した「キャリア中...

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Veröffentlicht in:兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所紀要 2018-03, Vol.25, p.1-16
Hauptverfasser: 岩國亜紀子, 槻木直子, 菅野峰子, 箕浦洋子, 山本あい子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」【目的】「周産期に携わる中堅看護職のリフレクションに基づく看護・助産実践力向上プログラム」の効果を検証する. 【方法】本研究は, 実践力向上プログラムの効果を検証した評価研究とした. 研究対象者は, 産科病棟及び外来での経験年数が5年以上の看護師及び助産師とした. 実践力向上プログラムは, 中堅看護職が自らの経験を振り返って言語化することを目指し省察的実践論を基盤に構成した. 倫理判断, 分娩時の身体査定, 精神的健康問題へのケア, 管理の知識・技術の習得に向けた講義, 演習, 小グループでの事例分析を展開した. 評価指標には, (1)実践力向上プログラム実施前後に測定した「キャリア中期看護師の臨床実践力測定尺度ver3(CPPMS)」の得点と, (2)面接調査より得られた「実践力向上プログラムを受けた中堅看護職が認識する臨床実践における変化」に関する内容を用いた. (1)は, SPSS Statistics ver.23.0を用いて paired-t test, X2 test 等を行った. (2)は, 内容を要約したコードを抽出しカテゴリー化した. 研究者所属施設の研究倫理委員会で承認を得て実施した. 【結果】研究協力者は34名であった. CPPMS総得点及び因子別得点は有意に上昇し, 臨床実践力が高まっていることが示された. 実践力向上プログラムを受けた中堅看護職11名が認識する臨床実践における変化は, 【自らが行ってきたことを肯定できた】, 【自らの立ち位置が見えた】, 【知識を得て実践や管理への理解が深まった】, 【研修での学びを自らの臨床で活かす方略を考え始めた】, 【状況や方略を見極めながら看護実践を変え始めた】, 【社会や組織で働く自分に気付き, 行動を変え始めた】の6カテゴリーに集約された. 【結論】実践力向上プログラムは中堅看護職の臨床実践力を有意に向上させたり, 中堅看護職の所属施設における質向上につながる可能性があることが示唆された.
ISSN:1881-6592