下腿部フォーム硬化療法を併用した下肢静脈瘤血管内焼灼術の治療成績

術中下腿部フォーム硬化療法を併用した下肢静脈瘤血管内焼灼術の治療成績を検討した.血管内焼灼術324肢(2018年10月−2022年4月)のうち245肢(75.6%)に術中フォーム硬化療法を併用し,237肢には伏在静脈血管内焼灼術後に下腿部静脈造影,透視下フォーム硬化療法を行った.術中合併症は一過性下腿痛3.3%をきたし,術後合併症は術後7–10日で血栓性静脈炎3.3%,術後1カ月で硬結35.5%,色素沈着2.9%に生じた.無症候性ヒラメ筋静脈血栓症は5肢であったが,症候性の深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症は認めなかった.術後6カ月で8.2%に静脈瘤残存があったが,追加で硬化療法を行った症例はな...

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Veröffentlicht in:静脈学 2024/04/27, Vol.35(1), pp.45-51
Hauptverfasser: 田淵, 篤, 柚木, 靖弘, 渡部, 芳子, 桒田, 憲明, 田村, 太志, 古澤, 航平, 山根, 尚貴, 山澤, 隆彦, 金岡, 祐司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:術中下腿部フォーム硬化療法を併用した下肢静脈瘤血管内焼灼術の治療成績を検討した.血管内焼灼術324肢(2018年10月−2022年4月)のうち245肢(75.6%)に術中フォーム硬化療法を併用し,237肢には伏在静脈血管内焼灼術後に下腿部静脈造影,透視下フォーム硬化療法を行った.術中合併症は一過性下腿痛3.3%をきたし,術後合併症は術後7–10日で血栓性静脈炎3.3%,術後1カ月で硬結35.5%,色素沈着2.9%に生じた.無症候性ヒラメ筋静脈血栓症は5肢であったが,症候性の深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症は認めなかった.術後6カ月で8.2%に静脈瘤残存があったが,追加で硬化療法を行った症例はない.Revised venous clinical severity scoreは術前5.4±2.5, 術後6カ月1.0±1.3で有意に改善した.術中下腿部フォーム硬化療法を併用した下肢静脈瘤血管内焼灼術の安全性,有効性は問題ないと思われた.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.23-30