巻頭言 ヒューマンケア研究学会誌第3巻発行にあたって
平成23年度は3月11日東北地方太平洋沖地震以降, 「絆」や「ヒューマンケア」という言葉が様々な場面で話題にのぼり, 人と人とのつながり, 相互作用(和)の中でのヒューマンケアについて考える1年でした. 本学会第3回の学術集会もケア活動を支え, ケアのサイエンスを支える基盤となるものとしてヒューマンケアの存在に注目し「ヒューマンケアの実践を考える」をメインテーマに開催しました. また, 本学会初のシンポジウムに, 看護教育分野から入木彌生先生, 社会福祉分野から平松正臣先生, 訪問看護の分野で認定看護師の坂本由規子先生, 在宅医療分野から医師の馬場清志先生の4名のケアの実践と研究で活躍されてい...
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Veröffentlicht in: | ヒューマンケア研究学会誌 2012-03, Vol.3 (1), p.77-77 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 平成23年度は3月11日東北地方太平洋沖地震以降, 「絆」や「ヒューマンケア」という言葉が様々な場面で話題にのぼり, 人と人とのつながり, 相互作用(和)の中でのヒューマンケアについて考える1年でした. 本学会第3回の学術集会もケア活動を支え, ケアのサイエンスを支える基盤となるものとしてヒューマンケアの存在に注目し「ヒューマンケアの実践を考える」をメインテーマに開催しました. また, 本学会初のシンポジウムに, 看護教育分野から入木彌生先生, 社会福祉分野から平松正臣先生, 訪問看護の分野で認定看護師の坂本由規子先生, 在宅医療分野から医師の馬場清志先生の4名のケアの実践と研究で活躍されているシンポジストにお迎えして開催いたしました. 参加された皆様のご協力によりシンポジウムが盛会となり, 改めてヒューマンケアの理念が, 人と人とのつながりがケアの質を向上させ, 互いの成長を支えるものであることを再認識することができました. またノディングズ1)が提唱する「ケアする者の成長の成否は最終的には自己のなかではなく, ケアされる者という他者のなかで(ケアするという)理想が完成されること」によって判断されるということではないでしょうか. さらに, 本年度の口演も実践成果に基づく発表が多数であり, 着実に本学会が発展しているようで幸いです. 本学会誌も3巻の発行になり, 学外の会員数も徐々に増加してまいりました. 学際的に, 広く, 会員の皆様の日頃の成果の発表の場として発展していくことを願っております. [引用] Nel Noddings, CARING : A Feminine Approach to Ethics & Moral Education, Berkeley & Los Angels : University of California Press, 1984. E,ネル・ノディングズ著, 立山善康他訳 : ケアリング倫理と道徳の教育 一女性の観点から, 266, 晃洋書房, 1997 |
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ISSN: | 2187-2813 |