知覚と脳波・事象関連脳電位(ERP)―私の経験から
本シンポジュームにおいては, 知覚と脳波・事象関連脳電位との間の関係を明らかにするために私達が取り組んできた数多くの研究の中から, “脳波や事象関連脳電位を指標とする視知覚研究の面白さを伝えてほしい”という企画者の要請を考慮して, 次の五つのことについて報告した. 第一は, 脳波のアルファ波の減衰と復活を視知覚活動の指標として採用し, その間の関係を日本で初めて組織的に研究した狩野・北島を中心とする北海道大学特殊教育・臨床心理学の研究グループの活動についてである. この組織的研究は, 脳波のアルファ波が視知覚の形成とその定常化の過程(活動の時系列)を分析するための生理的指標として極めて有効であ...
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Veröffentlicht in: | 生理心理学と精神生理学 2012-08, Vol.30 (2), p.111-112 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本シンポジュームにおいては, 知覚と脳波・事象関連脳電位との間の関係を明らかにするために私達が取り組んできた数多くの研究の中から, “脳波や事象関連脳電位を指標とする視知覚研究の面白さを伝えてほしい”という企画者の要請を考慮して, 次の五つのことについて報告した. 第一は, 脳波のアルファ波の減衰と復活を視知覚活動の指標として採用し, その間の関係を日本で初めて組織的に研究した狩野・北島を中心とする北海道大学特殊教育・臨床心理学の研究グループの活動についてである. この組織的研究は, 脳波のアルファ波が視知覚の形成とその定常化の過程(活動の時系列)を分析するための生理的指標として極めて有効であり, 視知覚を課題解決(学習)の枠組みの中で捉えることが可能であることを示したことについて述べた. 私達は瞬間視にともなうアルファ波の振る舞いについての分析から視覚誘発電位(VEP)を指標とする研究へと移行した. |
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ISSN: | 0289-2405 |