看護系大学生が認識する教育学習環境のシビリティとインシビリティ—フォーカス・グループインタビューデータの質的分析

要旨 目的:本研究は,教育学習環境におけるシビリティとインシビリティについて,看護学生の認識を明らかにすることを目的とした. 方法:2016年2月から2017年7月までに,学部4年生5人からなる3つのフォーカス・グループが得られ,各約1時間分の逐語録を分析資料とした. 結果:内容分析の結果,シビリティは4つのカテゴリーから構成され,(1)学べる環境の具備,(2)意思や価値観の尊重,(3)成長過程の共有,(4)関係性の拡充であった.またインシビリティは3つのカテゴリーからなり,(1)否定的な言動,(2)一貫性がない言動,(3)コンピテンシーの不足であった. 結論:本研究より,学生は自らの成長を伴...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2019, Vol.39, pp.165-173
Hauptverfasser: 金城 芳秀, 宮里 暁乃, 佐伯 圭一郎, 西川 浩昭, 大城 真理子, 李 廷秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 目的:本研究は,教育学習環境におけるシビリティとインシビリティについて,看護学生の認識を明らかにすることを目的とした. 方法:2016年2月から2017年7月までに,学部4年生5人からなる3つのフォーカス・グループが得られ,各約1時間分の逐語録を分析資料とした. 結果:内容分析の結果,シビリティは4つのカテゴリーから構成され,(1)学べる環境の具備,(2)意思や価値観の尊重,(3)成長過程の共有,(4)関係性の拡充であった.またインシビリティは3つのカテゴリーからなり,(1)否定的な言動,(2)一貫性がない言動,(3)コンピテンシーの不足であった. 結論:本研究より,学生は自らの成長を伴う教育学習環境の構造と過程から教員のシビリティを認識し,学生と教員の相互の関わりの中止あるいは中断の原因となる状況からインシビリティを認識することが示唆された.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.39.165