クローン病患者への食事指導プログラムの開発と有効性の検証

要旨 目的:クローン病患者が症状の寛解を維持し,食事満足度が向上することを目的に食事指導プログラムを開発し,その有効性を検証した. 方法:開発した食事指導プログラムは,試し体験行動の強化を図るために患者によるセルフモニタリング,弁別,医療者による評価のフィードバックで構成した.ランダム化比較デザインのもとベースライン,介入,フォローアップの3期,各期8週間から成る実験計画を用いた.参加者は介入群10名,対照群11名であった.両群とも4週間ごとに計7回,質問紙調査を行い,アウトカム指標としたデータを収集した. 結果:介入群において,介入により試し体験行動が有意に増加した.ただし,フォローアップ期...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2012/09/20, Vol.32(3), pp.3_74-84
Hauptverfasser: 布谷(吹田) 麻耶, 鎌倉 やよい, 深田 順子, 熊澤 友紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:要旨 目的:クローン病患者が症状の寛解を維持し,食事満足度が向上することを目的に食事指導プログラムを開発し,その有効性を検証した. 方法:開発した食事指導プログラムは,試し体験行動の強化を図るために患者によるセルフモニタリング,弁別,医療者による評価のフィードバックで構成した.ランダム化比較デザインのもとベースライン,介入,フォローアップの3期,各期8週間から成る実験計画を用いた.参加者は介入群10名,対照群11名であった.両群とも4週間ごとに計7回,質問紙調査を行い,アウトカム指標としたデータを収集した. 結果:介入群において,介入により試し体験行動が有意に増加した.ただし,フォローアップ期には減少した.疾患の増悪はなく,食事満足度に有意な変化はなかった. 結論:本プログラムは,患者が疾患の増悪を起こすことなく,試し体験行動を増加させる上で有効であった.今後,その効果を維持させるための仕組みをプログラムに組み込む必要性が示唆された.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.32.3_74