顔面神経麻痺発症3日以内に受診した患者に対する積分筋電図とENoGによる予後診断
今回われわれは発症3日以内に受診した患者を対象に、予後診断そのものの精度向上を目指して、発症3日以内および発症2週間後の積分筋電図とENoGを組み合わせて顔面神経麻痺の予後診断を行った。同時に患者ができるだけ早く知りたい事柄である発症3日以内での発症早期予後診断の可能性を、両者を組み合わせることにより検討した。結果は、発症3日以内にENoG値が低い場合は予後が悪くなり、眼輪筋の積分筋電図値≦25%かつENoG値≦55%なら58%、口輪筋なら70%の治癒遷延率であった。眼輪筋の積分筋電図値>25%かつENoG値>55%なら97%、口輪筋なら86%の早期治癒率であった。さらに発症2週間後では、積分...
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Veröffentlicht in: | Otology Japan 2015, Vol.25(5), pp.836-843 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回われわれは発症3日以内に受診した患者を対象に、予後診断そのものの精度向上を目指して、発症3日以内および発症2週間後の積分筋電図とENoGを組み合わせて顔面神経麻痺の予後診断を行った。同時に患者ができるだけ早く知りたい事柄である発症3日以内での発症早期予後診断の可能性を、両者を組み合わせることにより検討した。結果は、発症3日以内にENoG値が低い場合は予後が悪くなり、眼輪筋の積分筋電図値≦25%かつENoG値≦55%なら58%、口輪筋なら70%の治癒遷延率であった。眼輪筋の積分筋電図値>25%かつENoG値>55%なら97%、口輪筋なら86%の早期治癒率であった。さらに発症2週間後では、積分筋電図値≦25%かつENoG値≦25%で区切ると、感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率いずれも良好な数値をとなった。今回の結果から積分筋電図とENoGの結果を組み合わせれば、発症3日以内に受診した患者へ予後の説明をする際の有用な情報になり得ると考えられた。 |
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ISSN: | 0917-2025 1884-1457 |
DOI: | 10.11289/otoljpn.25.836 |