カエル舌咽神経の相動性味覚応答に関与する複数受容部位: 交叉順応法による研究

「緒言」感覚受容器に同一強度の刺激が持続的に与えられると, その感覚受容器の興奮が減弱してくることを順応という. 味覚刺激に対する味覚の一次ニューロンの応答にも順応が見られる. 味覚神経の応答は刺激直後にインパルス頻度が高いが, 味覚受容器の順応により, インパルス頻度は低くなる. しかし, その後一定のインパルス頻度が続く1). このような刺激直後の一過性の応答を相動性応答, その後に続く持続的な応答を緊張性応答という. 相動性応答において順応を起こす部位は, 味覚受容体, 味細胞, 味覚神経線維末端(味細胞とシナプス形成)が考えられるが, 明らかになっていない. 種々味覚物質が相動性応答を...

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Veröffentlicht in:岩手医科大学歯学雑誌 2006/12/20, Vol.31(3), pp.186-196
Hauptverfasser: 横瀬, 隆夫, 奥田・赤羽, 和久, 深見, 秀之, 松本, 範雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」感覚受容器に同一強度の刺激が持続的に与えられると, その感覚受容器の興奮が減弱してくることを順応という. 味覚刺激に対する味覚の一次ニューロンの応答にも順応が見られる. 味覚神経の応答は刺激直後にインパルス頻度が高いが, 味覚受容器の順応により, インパルス頻度は低くなる. しかし, その後一定のインパルス頻度が続く1). このような刺激直後の一過性の応答を相動性応答, その後に続く持続的な応答を緊張性応答という. 相動性応答において順応を起こす部位は, 味覚受容体, 味細胞, 味覚神経線維末端(味細胞とシナプス形成)が考えられるが, 明らかになっていない. 種々味覚物質が相動性応答を起こすが, これらの味覚物質が同じ受容部位に作用するのかどうか, 順応現象を利用し調べる方法がある. ある味覚刺激Aの相動性応答(コントロール応答)を記録しておき, 次に別の種類の味覚刺激Bで順応を起こした直後に, Aの味覚刺激を行い, その応答の大きさがコントロール応答と同じ大きさであればAとBは全く異なる受容部位に作用したことになる.
ISSN:0385-1311
2424-1822
DOI:10.20663/iwateshigakukaishi.31.3_186