肝転移にて再発し,肝動脈化学塞栓療法が奏効した肺カルチノイドの1例
背景.転移性肺カルチノイド腫瘍は化学療法に抵抗性であり,治療に難渋することが多い.症例.69歳,男性.2001年(63歳)に他院で肺腫瘍に対して右下葉切除術を施行され,IA期肺非定型カルチノイドと診断された.2006年11月に多発肝腫瘍を指摘され,経皮的肝生検にて肺カルチノイド腫瘍の肝転移再発と診断された.肝以外には転移再発所見を認めなかった.化学療法を行ったが奏効せず,肝腫瘍の増大を認めた.2009年1月より多孔性ゼラチン粒およびシスプラチンを用いた肝動脈化学塞栓療法(TACE)を計7回施行し,PR相当の縮小および約1年間の病勢制御が得られた.結論.肺カルチノイドの肝転移に対する治療戦略とし...
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Veröffentlicht in: | 肺癌 2012, Vol.52(2), pp.232-237 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 背景.転移性肺カルチノイド腫瘍は化学療法に抵抗性であり,治療に難渋することが多い.症例.69歳,男性.2001年(63歳)に他院で肺腫瘍に対して右下葉切除術を施行され,IA期肺非定型カルチノイドと診断された.2006年11月に多発肝腫瘍を指摘され,経皮的肝生検にて肺カルチノイド腫瘍の肝転移再発と診断された.肝以外には転移再発所見を認めなかった.化学療法を行ったが奏効せず,肝腫瘍の増大を認めた.2009年1月より多孔性ゼラチン粒およびシスプラチンを用いた肝動脈化学塞栓療法(TACE)を計7回施行し,PR相当の縮小および約1年間の病勢制御が得られた.結論.肺カルチノイドの肝転移に対する治療戦略として,TACEは選択肢の一つとなりうる可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0386-9628 1348-9992 |
DOI: | 10.2482/haigan.52.232 |