全顎即時荷重インプラント治療のシミュレーションソフトを利用した審美的補綴治療

近年のインプラント治療では審美性,機能性,治療期間の短縮をかね備えなければなら ない. 本症例は59 歳の女性で咬合機能と審美性の回復を希望し,さらに遠方からの来院 のため治療回数と期間の短縮を必要としていた.治療計画は,上顎は義歯の作製,下顎は抜歯と同時に全顎の即時荷重インプラント治療を行うことに決定した.従来の一般的な全顎インプラント治療では,埋入手術中に予定していたインプラント埋入位置に多少のずれが生じ,上部構造が審美的に作製できないことがある. 今回,ノーベルガイドによるサージカルテンプレートを用いた正確な埋入手術により,術前の補綴設計と同じ位置にインプラント即時荷重による埋入が可能に...

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Veröffentlicht in:日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学 2010/04/26, Vol.30(1-2), pp.42-49
Hauptverfasser: 脇田, 雅文, 宇野澤, 秀樹, 五十嵐, 一, 高田, 美枝, 脇田, 智文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年のインプラント治療では審美性,機能性,治療期間の短縮をかね備えなければなら ない. 本症例は59 歳の女性で咬合機能と審美性の回復を希望し,さらに遠方からの来院 のため治療回数と期間の短縮を必要としていた.治療計画は,上顎は義歯の作製,下顎は抜歯と同時に全顎の即時荷重インプラント治療を行うことに決定した.従来の一般的な全顎インプラント治療では,埋入手術中に予定していたインプラント埋入位置に多少のずれが生じ,上部構造が審美的に作製できないことがある. 今回,ノーベルガイドによるサージカルテンプレートを用いた正確な埋入手術により,術前の補綴設計と同じ位置にインプラント即時荷重による埋入が可能になった.さらに所定の位置に補綴が可能になることにより,技工処理上の工夫ができるようになって審美的なインプラント補綴が装着できた. 本治療法により患者は外科的侵襲が少ないことで満足をするばかりでなく,審美性,機能性,治療期間ともに満足して治療を終えることができた.これらの結果から,審美的にインプラント補綴を行うにあたり,本方法は有効な選択肢の1つとなることが示唆された.
ISSN:1346-8111
1884-8230
DOI:10.14399/jacd.30.42