解熱剤を投与され多臓器機能障害となった生後2ヵ月男児
2ヵ月男児の発熱に対し解熱剤(アセトアミノフェンおよびメフェナム酸)が投与された. その数十分後に痙攣, 意識障害が出現し, 中枢神経, 肝臓, 腎臓, 骨格筋を傷害した多臓器機能障害症候群(以下MODS)を発症した症例を経験した. 児は, 全血漿交換療法を用いた集中治療管理により約10日間の経過で回復し, 眼球運動異常を後遺症として残した. 本症例では非常に速やかに臨床症状が改善しており, 病因としては脳炎, 脳症というよりは解熱剤投与による末梢血管拡張および体血圧低下によりMODSが引き起こされたと考えた. 乳児期早期および新生児期での発熱に対し解熱剤投与は慎重にすべきである....
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Veröffentlicht in: | 日本小児腎臓病学会雑誌 2001, Vol.14 (2), p.145-148 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 2ヵ月男児の発熱に対し解熱剤(アセトアミノフェンおよびメフェナム酸)が投与された. その数十分後に痙攣, 意識障害が出現し, 中枢神経, 肝臓, 腎臓, 骨格筋を傷害した多臓器機能障害症候群(以下MODS)を発症した症例を経験した. 児は, 全血漿交換療法を用いた集中治療管理により約10日間の経過で回復し, 眼球運動異常を後遺症として残した. 本症例では非常に速やかに臨床症状が改善しており, 病因としては脳炎, 脳症というよりは解熱剤投与による末梢血管拡張および体血圧低下によりMODSが引き起こされたと考えた. 乳児期早期および新生児期での発熱に対し解熱剤投与は慎重にすべきである. |
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ISSN: | 0915-2245 |