当科で経験した前庭性発作症, 前庭性発作症疑い8症例の検討

前庭性発作症 vestibular paroxysmia (VP) は短時間の発作性めまいを来すまれな疾患である. 本邦では第 Ⅷ 脳神経血管圧迫症候群をより狭義にした VP の報告は極めて少ない. 当科めまい専門外来を2020年11月~2022年4月に受診した VP, probable VP8例について文献的考察を交えて報告する. 発作は回転性めまいが多く, 主に動作により誘発・増悪していた. 評価可能な全例で第 Ⅷ 脳神経の神経血管圧迫所見を認めた. カルバマゼピンは VP 全例で奏功していたが, probable VP 例では効果判定は困難であった. VP は臨床症状から比較的容易に診断...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 2024/03/20, Vol.127(3), pp.167-172
Hauptverfasser: 大岡, 知樹, 本田, 圭司, 西尾, 綾子, 山崎, あやめ, 古賀, 千佳子, 堤, 剛
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:前庭性発作症 vestibular paroxysmia (VP) は短時間の発作性めまいを来すまれな疾患である. 本邦では第 Ⅷ 脳神経血管圧迫症候群をより狭義にした VP の報告は極めて少ない. 当科めまい専門外来を2020年11月~2022年4月に受診した VP, probable VP8例について文献的考察を交えて報告する. 発作は回転性めまいが多く, 主に動作により誘発・増悪していた. 評価可能な全例で第 Ⅷ 脳神経の神経血管圧迫所見を認めた. カルバマゼピンは VP 全例で奏功していたが, probable VP 例では効果判定は困難であった. VP は臨床症状から比較的容易に診断ができ, 治療成績が良好なため早期診断が望まれる.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.127.3_167