医療過疎地における総合医の耳鼻咽喉科診療

「はじめに」医師過剰時代を迎える現在も, 地域における医療格差は大きな問題として存在している. 医療過疎地域に対して総合医が派遣され, この問題は少しずつではあるが改善されてきているが, まだとても十分な状況とは言えない. 特に耳鼻咽喉科領域の疾患のように, その診断や治療に専門的な知識や技術が必要なものの地域医療現場における対処については, 現在までごくわずかな報告があるのみである1)~4). 今回我々は, 耳鼻咽喉科領域の疾患に対し, 地域医療の現場において, 総合医が現在どのように対処しているかを調査し, 総合医と耳鼻咽喉科医(学会認定医に限らず耳鼻咽喉科専門診療を行う医師)の両者の役割...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科学会会報 1996-12, Vol.99 (12), p.1758-1813
Hauptverfasser: 石川浩太郎, 玉川雄也, 阿部弘一, 喜多村健, 奥野正孝, 溝呂木紀仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」医師過剰時代を迎える現在も, 地域における医療格差は大きな問題として存在している. 医療過疎地域に対して総合医が派遣され, この問題は少しずつではあるが改善されてきているが, まだとても十分な状況とは言えない. 特に耳鼻咽喉科領域の疾患のように, その診断や治療に専門的な知識や技術が必要なものの地域医療現場における対処については, 現在までごくわずかな報告があるのみである1)~4). 今回我々は, 耳鼻咽喉科領域の疾患に対し, 地域医療の現場において, 総合医が現在どのように対処しているかを調査し, 総合医と耳鼻咽喉科医(学会認定医に限らず耳鼻咽喉科専門診療を行う医師)の両者の役割とその連携について考察することを目的としてアンケート調査を行った. 「対象と方法」全国の医療過疎地域で, 地域医療現場の中心として機能している病床数21床から100床までの地域中核病院および病床数20床以下の診療所(計326施設)に勤務する耳鼻咽喉科専門医ではない自治医科大学卒業生を対象とし, 調査用紙を送付してその回答を集計した.
ISSN:0030-6622
DOI:10.3950/jibiinkoka.99.1758