Laurence-Moon-Biedl症候群の神経耳科学的検討
「1. はじめに」 Laurence-Moon-Biedl症候群(以下, L-M-B症候群と略す)は, 肥満, 網膜色素変性症, 知能低下, 性器発育不全, 多指(趾)症, および遺伝性または家族内発生の6主徴を有する比較的まれな疾患であり, 常染色体性劣性遺伝によると考えられているが, その病因はいまだ明らかではない. 石川1)によれば, わが国では1979年までに241例が報告されている. 一般に, L-M-B症候群の患者の聴力はそのほとんどが正常で, 難聴をきたすものは少ないと言われている2)3)4). 一方, 本症候群に眠振を合併した例は, Laurence&Moon5)の最初...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科学会会報 1991, Vol.94 (1), p.22-155 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」 Laurence-Moon-Biedl症候群(以下, L-M-B症候群と略す)は, 肥満, 網膜色素変性症, 知能低下, 性器発育不全, 多指(趾)症, および遺伝性または家族内発生の6主徴を有する比較的まれな疾患であり, 常染色体性劣性遺伝によると考えられているが, その病因はいまだ明らかではない. 石川1)によれば, わが国では1979年までに241例が報告されている. 一般に, L-M-B症候群の患者の聴力はそのほとんどが正常で, 難聴をきたすものは少ないと言われている2)3)4). 一方, 本症候群に眠振を合併した例は, Laurence&Moon5)の最初の報告例をはじめとして比較的多い. 今回我々は, 難聴あるいは眠振を呈してきた本症候群の姉妹発症例を経験し, それらに対し神経耳科学的検討を加えたので, その結果を報告する. 「2. 症例」 症例1 35歳, 女性 主訴:両難聴, めまい 家族歴:両親がいとこ婚, さらにその両親同士がいとこ婚である. |
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ISSN: | 0030-6622 |