PEGクリニカルパスの改良: NSTの役割
今回、NSTによる栄養ケアマネジメントを組み入れたアウトカム志向のPEG導入時パスを作成し、そのバリアンス分析を行った。2003年7月より2004年8月までにパスを使用した症例は、44例であった。年齢は16~93歳(平均:74)で、男性が18例、女性が26例であった。基礎疾患は、脳血管障害が36例と最も多かった。バリアンスを除く症例では、全例、中間アウトカムと最終アウトカムを達成することができた。バリアンスは44例中6例(13%)に認めた。内訳は、機械的合併症が4例、消化器合併症が2例であった。代謝性合併症やその他のバリアンスはなかった。機械的合併症のうち、軽度の誤嚥性肺炎を認めた2例は、経腸...
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Veröffentlicht in: | 日本クリニカルパス学会誌 2006/05/31, Vol.8(2), pp.135-140 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 今回、NSTによる栄養ケアマネジメントを組み入れたアウトカム志向のPEG導入時パスを作成し、そのバリアンス分析を行った。2003年7月より2004年8月までにパスを使用した症例は、44例であった。年齢は16~93歳(平均:74)で、男性が18例、女性が26例であった。基礎疾患は、脳血管障害が36例と最も多かった。バリアンスを除く症例では、全例、中間アウトカムと最終アウトカムを達成することができた。バリアンスは44例中6例(13%)に認めた。内訳は、機械的合併症が4例、消化器合併症が2例であった。代謝性合併症やその他のバリアンスはなかった。機械的合併症のうち、軽度の誤嚥性肺炎を認めた2例は、経腸栄養剤の半固形化と、PEGを利用した空腸痩への変更でそれぞれ軽快した。PEG留置部から出血した1例は、静脈性のoozingを認め、緊急内視鏡で止血しえた。自己抜去の1例は、同日再挿入しえた。消化器合併症の2例は腹部膨満で、いずれも腸蠕動促進剤の投与で改善し軽快した。6例ともパス脱落例はなく、全例経腸栄養を継続することができた。 NSTによる栄養ケアマネジメントをパスに組み込み、各々、具体的な合併症をアウトカムに設定したことで、抗菌薬の適正投与や、適切な栄養療法の実施と評価が標準化された。その結果合併症の予防や早期発見が容易となり、バリアンスに対する適切な対処が可能となった。 |
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ISSN: | 2187-6592 2436-1046 |
DOI: | 10.50842/jjscp.8.2_135 |