5年の経過で増大を示し内視鏡治療を行った十二指腸腺腫の1例

「はじめに」本邦では十二指腸上皮性腫瘍の取り扱いは未だ定まっておらず, 十二指腸上皮性腫瘍に対する内視鏡治療は, 偶発症発生率が高いことを考慮し, 腫瘍径10mm以下の低異型度腺腫は経過観察される場合も多い. しかしその後, 経過観察にて明らかな増大を示した場合, 内視鏡治療はより困難となるため, 病変によっては, より早期の段階で内視鏡治療切除が必要である. 今回5年間の経過で明らかに増大し, 内視鏡治療を行った十二指腸腺腫を経験したため, 文献的考察を含めて報告する. 「症例」「患者」: 68歳, 男性. 「既往歴」: 胃潰瘍. 「現病歴」: 胃潰瘍治療後に施行した上部消化管内視鏡検査(以...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2018/06/15, Vol.92(1), pp.110-111
Hauptverfasser: 吉田, 詠里加, 山本, 頼正, 新谷, 文崇, 東畑, 美幸子, 遠藤, 利之, 林, 将史, 上原, なつみ, 花村, 祥太郎, 山村, 詠一, 阿曽沼, 邦央, 五味, 邦代, 黒木, 優一郎, 井上, 和明, 日引, 太郎, 長浜, 正亞
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」本邦では十二指腸上皮性腫瘍の取り扱いは未だ定まっておらず, 十二指腸上皮性腫瘍に対する内視鏡治療は, 偶発症発生率が高いことを考慮し, 腫瘍径10mm以下の低異型度腺腫は経過観察される場合も多い. しかしその後, 経過観察にて明らかな増大を示した場合, 内視鏡治療はより困難となるため, 病変によっては, より早期の段階で内視鏡治療切除が必要である. 今回5年間の経過で明らかに増大し, 内視鏡治療を行った十二指腸腺腫を経験したため, 文献的考察を含めて報告する. 「症例」「患者」: 68歳, 男性. 「既往歴」: 胃潰瘍. 「現病歴」: 胃潰瘍治療後に施行した上部消化管内視鏡検査(以下EGD)で十二指腸下行脚に長径10mmの発赤調の平坦陥凹性病変を認めた. 生検にて低異型度腺腫であり経過観察となった. 5年後のEGDにて長径20mmに増大し生検で高異型度腺腫を認め内視鏡治療の方針となった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.92.1_110