上部消化管内視鏡検査を契機に診断されたCowden病の1例

「はじめに」Cowden病は顔面, 四肢の特徴的な皮膚粘膜病変に加え, 消化管, 甲状腺, 乳房などの内中外胚葉由来の全身臓器に過形成性, 過誤腫性病変が多発する常染色体優性遺伝疾患である. 本疾患は全身のさまざまな臓器に高率に癌を合併する事で知られているため, 早期に発見することが望ましい. 今回われわれは, 上部消化管内視鏡検査で食道全体に密集する glycogenic acanthosis (以下GA)を契機に診断に至ったCowden病の1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 44歳, 男性. 主訴: 曖気, 嘔気, 血便. 現病歴: 半年前から2度の血便があったが自然に改善したた...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2017/12/08, Vol.91(1), pp.136-137
Hauptverfasser: 岩永, 光巨, 瀬座, 勝志, 大内, 麻愉, 長島, 有輝, 丸田, 享, 小泉, 周子, 中村, 奈海, 齋藤, 昌也, 福田, 吉宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」Cowden病は顔面, 四肢の特徴的な皮膚粘膜病変に加え, 消化管, 甲状腺, 乳房などの内中外胚葉由来の全身臓器に過形成性, 過誤腫性病変が多発する常染色体優性遺伝疾患である. 本疾患は全身のさまざまな臓器に高率に癌を合併する事で知られているため, 早期に発見することが望ましい. 今回われわれは, 上部消化管内視鏡検査で食道全体に密集する glycogenic acanthosis (以下GA)を契機に診断に至ったCowden病の1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 44歳, 男性. 主訴: 曖気, 嘔気, 血便. 現病歴: 半年前から2度の血便があったが自然に改善したため様子をみていた. 1カ月前より曖気, 嘔気の自覚があり当科を受診した. 下部消化管内視鏡検査で軽度の内痔核を認めた. 上部消化管内視鏡検査で食道全体に白色の扁平隆起が多発・密集していた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.91.1_136