内視鏡的経乳頭的ドレナージが奏効した膵管門脈瘻の1例

「はじめに」膵管門脈瘻とは, 炎症をはじめとした何らかの原因により, 膵管と門脈系が交通した病態を示す. 今回われわれは, 膵炎に生じた膵管門脈瘻に対して, 門脈内と交通した嚢胞内への経乳頭的ドレナージが奏効した1例を経験したので報告する. 「症例」患者:50歳代, 男性. 既往歴:左膿胸. 家族歴:特記事項なし. 嗜好歴:飲酒エタノール換算60g/day. 喫煙なし. 現病歴:20XX年12月頃より間欠的な発熱と心窩部痛が出現した. 20XX+1年4月より増悪傾向となり近医を受診した. 血液検査で血清アミラーゼ, 肝胆道系酵素上昇を認めたため, 当院へ紹介され受診した. 腹部造影CT検査所見...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2017/06/09, Vol.90(1), pp.160-161
Hauptverfasser: 山田, 俊哉, 村上, 立真, 戸島, 洋貴, 阿部, 毅彦, 星, 恒輝, 水出, 雅文, 草野, 元康
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」膵管門脈瘻とは, 炎症をはじめとした何らかの原因により, 膵管と門脈系が交通した病態を示す. 今回われわれは, 膵炎に生じた膵管門脈瘻に対して, 門脈内と交通した嚢胞内への経乳頭的ドレナージが奏効した1例を経験したので報告する. 「症例」患者:50歳代, 男性. 既往歴:左膿胸. 家族歴:特記事項なし. 嗜好歴:飲酒エタノール換算60g/day. 喫煙なし. 現病歴:20XX年12月頃より間欠的な発熱と心窩部痛が出現した. 20XX+1年4月より増悪傾向となり近医を受診した. 血液検査で血清アミラーゼ, 肝胆道系酵素上昇を認めたため, 当院へ紹介され受診した. 腹部造影CT検査所見:膵体尾部の脂肪濃度上昇あり, 膵体部で仮性嚢胞様の低濃度域あり, 膵管の口径不同あり, 慢性膵炎の急性増悪と考えられ, 門脈の血栓化閉塞, 側副血行路の発達を認めたため精査加療目的に入院となった. 理学的所見:体温37.0℃, 血圧131/88mmHg, 脈拍数93/分, SpO2 98%.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.90.1_160