6. 発話時筋電図記録による咀嚼筋の機能評価第1報再現性の検討
「I. 目的」 機能時の咀嚼筋機能を評価するため, 下顎の機能運動を伴い, かつ咀嚼やクレンチのように咬合による影響を受けない発話運動に着目し, 正常者における発話時咬筋筋電図記録の再現性について検討した. 「II. 方法」 被験者として, 顎口腔系に異常を認めない健常成人7名(男性4名, 女性3名)を選択した. 当教室にて作成した被験文を自由に読ませ, 発話中の右側咬筋表面筋電図を記録した, 記録は連続しない2日間に, 各々起床2時間後と10時間後の2回行なった. 記録には表面筋電計および解析ソフト(DELSYS(R)およびUAS-108S, ユニークメディカル社)を用いた. 発話時筋電図記...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2005, Vol.49 (2), p.352-352 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」 機能時の咀嚼筋機能を評価するため, 下顎の機能運動を伴い, かつ咀嚼やクレンチのように咬合による影響を受けない発話運動に着目し, 正常者における発話時咬筋筋電図記録の再現性について検討した. 「II. 方法」 被験者として, 顎口腔系に異常を認めない健常成人7名(男性4名, 女性3名)を選択した. 当教室にて作成した被験文を自由に読ませ, 発話中の右側咬筋表面筋電図を記録した, 記録は連続しない2日間に, 各々起床2時間後と10時間後の2回行なった. 記録には表面筋電計および解析ソフト(DELSYS(R)およびUAS-108S, ユニークメディカル社)を用いた. 発話時筋電図記録に前後して1分間の下顎安静時保持と15秒間の最大クレンチ時の記録も行った. 発話時咬筋筋活動積分値の日内, 日間および発話前期・中期・後期における差を, 三元配置分散分析により検討した. 日内, 日間および全試行における再現性を, 級内相関係数により検討した. 解析にはSPSS(R)12.0Jを用いた. 「III. 結果と考察」 発話時の日内, 日間および発話前期・中期・後期における咬筋筋活動積分値には有意差を認めず, 級内相関係数は日内0.94, 日間0.68, 全試行0.77であった. 安静時の級内相関係数は, 日内0.34, 日間0.68, 全試行0.12, 最大クレンチ時では日内0.78, 日間0.80, 全試行0.74であった. 本研究結果より, 健常者における発話時咬筋筋活動の高い再現性が示され, 発話時咬筋筋活動積分値が筋機能評価のパラメータとして応用可能であることが示唆された. |
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ISSN: | 0389-5386 |