文章発音における歯列を含むダイナミックパラトグラフィー
「I.緒言」舌は, 摂食機能において主体となる役割を果たすのみならず, 音声言語の機能においても多くの音声をつくる主役をなしており, 母音および歯列, 口蓋に調音点をもつ子音の形成にも決定的な役割を果たしている. そのため, 発音時の舌と口蓋の接触様式の適否は, 多くの語音の調音に重要な意味がある1). 舌の動態観察のため, 古くから舌と口蓋との接触範囲を調べる方法としてパラトグラム法2~5)が行われている. また, 空間的な位置関係を観察するために, X線映画法6, 7), 超音波エコー法8)も利用されている. しかしパラトグラム法は, 簡便で日常臨床のなかで義歯設計の参考としても利用されて...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 1998/10/10, Vol.42(5), pp.847-856 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I.緒言」舌は, 摂食機能において主体となる役割を果たすのみならず, 音声言語の機能においても多くの音声をつくる主役をなしており, 母音および歯列, 口蓋に調音点をもつ子音の形成にも決定的な役割を果たしている. そのため, 発音時の舌と口蓋の接触様式の適否は, 多くの語音の調音に重要な意味がある1). 舌の動態観察のため, 古くから舌と口蓋との接触範囲を調べる方法としてパラトグラム法2~5)が行われている. また, 空間的な位置関係を観察するために, X線映画法6, 7), 超音波エコー法8)も利用されている. しかしパラトグラム法は, 簡便で日常臨床のなかで義歯設計の参考としても利用されている9~15). 日本語について, 森田4)は硬口蓋の範囲内の静的パラトグラムの標準型を報告している. しかし, 舌と口蓋が正常な接触を保つためには歯列が発音機能に調和していることが前提である. また, 咬合や歯の位置異常, 欠損の症例に対して歯列を修復する場合にも舌の調音運動との調和を図らなければならない. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.42.847 |