S村保育所における乳歯の齲蝕有病状況と生活習慣との関連性について

著者らは,S村保育所4か所の小児(3~5歳)を対象とした歯科健診事業を1986年から行っている。1986年の3歳児の齲蝕有病者率(df者率)は高い値を示し,1994年においても同様だった。そこで1996年度からは歯科健診およびフッ化物歯面塗布を年2回から3回に変更した。そこで,その効果について検討することを目的に,2002年度から2004年度までの3年間の齲蝕有病状況について調査し,前回調査した1986年,1994年の値と比較検討した。また,生活習慣について質問紙調査を行い,今後の啓蒙活動に必要な項目について,オッズ比による順位づけを行った。その結果, 1.df者率は,2002年度に比較して,...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2007/09/25, Vol.45(4), pp.494-502
Hauptverfasser: 松本, 大輔, 広瀬, 弥奈, 八幡, 祥子, 福田, 敦史, 水谷, 博幸, 藏口, 潤, 広瀬, 公治, 五十嵐, 清治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:著者らは,S村保育所4か所の小児(3~5歳)を対象とした歯科健診事業を1986年から行っている。1986年の3歳児の齲蝕有病者率(df者率)は高い値を示し,1994年においても同様だった。そこで1996年度からは歯科健診およびフッ化物歯面塗布を年2回から3回に変更した。そこで,その効果について検討することを目的に,2002年度から2004年度までの3年間の齲蝕有病状況について調査し,前回調査した1986年,1994年の値と比較検討した。また,生活習慣について質問紙調査を行い,今後の啓蒙活動に必要な項目について,オッズ比による順位づけを行った。その結果, 1.df者率は,2002年度に比較して,2003,2004年度では3歳児から5歳児の全ての年齢で減少していた。 2.歯科健診およびフッ化物歯面塗布が年2回の1986年,1994年に比較して全ての年齢で,df者率は減少していた。 3. 2002年度の3歳児のうち,3年間歯科健診およびフッ化物歯面塗布を行った32人では,df者率は3歳で53.1%。1年後の4歳児では68.8%,2年後の5歳児では71 .9%に増加していた。 4.質問紙による調査では,「ガム・チョコレート・キャラメルをよく食べますか」「ジュースや清涼飲料水をよく飲みますか」の2項目でそれぞれ危険率5%,1%で齲蝕の有無とこれらの要因が関連していることが明らかとなった。それぞれのオッズ比は6.07 ,3.52であった。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.45.4_494