B-1-26 最近5年間に開窓術を行った未萌出歯の臨床統計的観察

今回われわれは, 昭和59年1月より昭和63年12月までに当科で開窓萌出誘導法を行った未萌出歯36例45歯についてX線学的に検討を加え報告した. 症例数は男児19例25歯, 女児17例20歯で, 特に性差は認められなかった. 埋伏の原因は, 腫瘍または嚢胞による萌出障害や萌出停止が15例で最多であった. 部位的には, 上顎前歯部, 下顎犬歯部, 下顎小臼歯部に多かった. 開窓時年齢は, 萌出時期より遅い例が多数を占めたが, 数例は萌出時期内あるいは萌出時期以前であった. 36例45歯中, 矯正治療を行ったものは18例21歯であったが, 開窓術のみ行った場合と, 開窓術および矯正治療を行った場合...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1989, Vol.27 (3), p.757-757
Hauptverfasser: 多田正則, 久門田俊治, 池田洋一, 小山茂樹, 小林弘治, 西嶋克已
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回われわれは, 昭和59年1月より昭和63年12月までに当科で開窓萌出誘導法を行った未萌出歯36例45歯についてX線学的に検討を加え報告した. 症例数は男児19例25歯, 女児17例20歯で, 特に性差は認められなかった. 埋伏の原因は, 腫瘍または嚢胞による萌出障害や萌出停止が15例で最多であった. 部位的には, 上顎前歯部, 下顎犬歯部, 下顎小臼歯部に多かった. 開窓時年齢は, 萌出時期より遅い例が多数を占めたが, 数例は萌出時期内あるいは萌出時期以前であった. 36例45歯中, 矯正治療を行ったものは18例21歯であったが, 開窓術のみ行った場合と, 開窓術および矯正治療を行った場合の未萌出歯の経時的移動距離を比較し検討した. 開窓術のみ行った場合, 3歯は移動が認められず, いずれも歯根完成歯であった. その他は, ほぼ同様の勾配で移動が認められた. また歯根完成歯のうち3歯に萌出傾向が認められた. 開窓術および矯正治療を行った場合, 開窓術のみに比べ移動量も多く, 確実に誘導された. 経時的移動量の勾配は, まばらであり, 矯正力により萌出スピードが修飾されたと考えられた. また, 水平埋伏した左側上顎中切歯を開窓後, 矯正的に牽引を行い萌出誘導した症例についてX線学的に経過を観察し報告した.
ISSN:0583-1199