A-1-07 乳歯列の発育の推移に関する研究 第2報:乳歯萌出期における歯列弓の変化について
発育途上にある小児を対象とする小児歯科臨床では, 正常な機能と形態を有する総合咀嚼器官の完成を目指す上で, 歯列の形態がどのように変化していくかを知ることは極めて重要である. 従来, 乳歯列完成以後の歯列弓の成長発育や形態については, 内外を問わず多くの研究が報告されているが, 無歯期から乳歯列完成に至る歯列の形態変化についての報告は極めて少ない. そこで, 我々は, 生後6ヵ月より3ヵ月ごとに口腔内の印象採得を行い, 現在7歳3ヵ月までの経時的模型を得ている. 今回, 無歯期(生後6ヵ月)から乳歯列完成(生後36ヵ月)までの3ヵ月ごとの模型598例(男:247例・女:351例)について平面的...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1986, Vol.24 (3), p.850-850 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 発育途上にある小児を対象とする小児歯科臨床では, 正常な機能と形態を有する総合咀嚼器官の完成を目指す上で, 歯列の形態がどのように変化していくかを知ることは極めて重要である. 従来, 乳歯列完成以後の歯列弓の成長発育や形態については, 内外を問わず多くの研究が報告されているが, 無歯期から乳歯列完成に至る歯列の形態変化についての報告は極めて少ない. そこで, 我々は, 生後6ヵ月より3ヵ月ごとに口腔内の印象採得を行い, 現在7歳3ヵ月までの経時的模型を得ている. 今回, 無歯期(生後6ヵ月)から乳歯列完成(生後36ヵ月)までの3ヵ月ごとの模型598例(男:247例・女:351例)について平面的計測を行い, 次の結果を得た. 1)上下顎幅径は, 6~18ヵ月で増齢的増加傾向を示した. その後は, 乳犬歯舌側歯頸部最下点間幅径, 歯槽堤周長終末点間幅径を除き特に変化はみられなかった. 2)上下顎長径は, 各部位とも増齢的に増加傾向を示し, なかでも6~24ヵ月で著明であった. また, 成長変化は, 前方部より後方部で著しかった. 3)男女の成長変化には, 著明な差は認められなかった. 今後は, 各月齢の模型について3次元的計測および口蓋・小帯などの軟組織の形態を検討するとともに, 無歯期から乳歯列完成までの口腔変化および咬合異常などを招来する因子の解明に関して検討したいと考えている. |
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ISSN: | 0583-1199 |