15 沖縄における先天性風疹症候群児の歯科学的研究(第III報)
昭和40年沖縄地方に蔓延した風疹に妊婦が罹患し, その児に多数の先天性風疹症候群児が出生したが, 歯科医学的な検索は, 演者らの昭和45年来3年間にわたる調査, 研究のみである. 演者らは第11回日本小児歯科学会総会において, 沖縄における本症候群児の齲蝕罹患の実態調査, 齲蝕予防処置, 保護者, 担任教員に対する口腔衛生教育を行なったその効果などについて報告を行なったが, 今回は本症候群児の口腔診査の結果, 多数の乳歯減形成, 癒合歯, 栓状歯を含めた乳歯の形態異常の発現などについて, 興味ある知見を得たので報告した. 診査対象および診査方法 診査対象は沖縄地方における小学校6校に併設の風疹...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1973, Vol.11 (2), p.248-249 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 昭和40年沖縄地方に蔓延した風疹に妊婦が罹患し, その児に多数の先天性風疹症候群児が出生したが, 歯科医学的な検索は, 演者らの昭和45年来3年間にわたる調査, 研究のみである. 演者らは第11回日本小児歯科学会総会において, 沖縄における本症候群児の齲蝕罹患の実態調査, 齲蝕予防処置, 保護者, 担任教員に対する口腔衛生教育を行なったその効果などについて報告を行なったが, 今回は本症候群児の口腔診査の結果, 多数の乳歯減形成, 癒合歯, 栓状歯を含めた乳歯の形態異常の発現などについて, 興味ある知見を得たので報告した. 診査対象および診査方法 診査対象は沖縄地方における小学校6校に併設の風疹聴覚障害児特殊学級に通学する児童142名で, 通法の口腔診査基準により1名の検者をもって診査を行なった. 成績 沖縄における先天性風疹症候群児の乳歯エナメル質減形成者率は48.6%と, 演者らが昨年行なった一般児童(5才児)の2.9%に比較し高い発現率を示していた. また歯種別にエナメル質減形成の発現をみると, 一般に上下左右ともに第一乳臼歯に多くみられた. 次に歯牙の形態異常を有する者については, とくに後継歯と未だ交換されていない109名について調査した結果, 風疹症候群児においては38.5%と, 一般児童2.6%に比較し高い率を示し, その内訳は癒合歯8名, 円錐歯36名, 切歯結節2名であり, 中に癒合歯と円錐歯を共にもつ者もいた. また癒合歯のみについてその所有者率を調査すると, 風疹症候群児は7.3%と一般児童1.8%に比較し高く, その内訳はBATABが癒合歯の者5名, CBTBCが癒合歯の者2名, 「ABのみ癒合歯の者が1名で左右対称性に癒合歯をもつ者が異常に多かったことであった. |
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ISSN: | 0583-1199 |