腸管毒素原性大腸菌(ETEC)の耐熱性エンテロトキシン(ST)検出法に関する検討

「1 はじめに」病原性大腸菌による食中毒の原因の1つとして耐熱性エンテロトキシン(以下ST)によるものがある. 平成15年8月, 秋田県能代市でETECによる食中毒が発生し, 患者140名の内関連調査として古川支所で検査した11名中9名の検便からO169:H41:ST(+)が検出された. この9菌株はPCR法ではST遺伝子の保有が確認できたが, EIA法ではST産生が確認できなかった. そこでEIA法でST産生を確実に検出できるように, 培養法・処理法(培養時間・培養液の処理{ポリミキシンB〔以下PB〕の添加}・接種菌量)についての検討を行ったので報告する. 「2材料及び方法」(1)供試菌株:...

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Hauptverfasser: 高橋恵美, 後藤つね子, 佐藤裕美子, 粟野健
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1 はじめに」病原性大腸菌による食中毒の原因の1つとして耐熱性エンテロトキシン(以下ST)によるものがある. 平成15年8月, 秋田県能代市でETECによる食中毒が発生し, 患者140名の内関連調査として古川支所で検査した11名中9名の検便からO169:H41:ST(+)が検出された. この9菌株はPCR法ではST遺伝子の保有が確認できたが, EIA法ではST産生が確認できなかった. そこでEIA法でST産生を確実に検出できるように, 培養法・処理法(培養時間・培養液の処理{ポリミキシンB〔以下PB〕の添加}・接種菌量)についての検討を行ったので報告する. 「2材料及び方法」(1)供試菌株:上記秋田県能代市食中毒由来の9菌株, 及び古川支所保存ST(+)4株の計13株 (2)培養条件及び処理法の検討 ・培養時間:(1)24時間・(2)48時間 ・培養液の処理:(1)なし・(2)PB2000単位添加後37℃, 3時間・(3)PB濃度2万単位添加後37℃, 3時間 ・接種菌量:(1)少量(白金線の先に付く位の量)・(2)多め(マッチ棒の頭位の量)この3種類の培養条件及び処理法の組み合わせで7通り行った.
ISSN:0910-9293