調整的音楽療法による注意制御機能、ネガティブな反すうのコントロール不可能性、特性不安に対する効果

規定の音楽を用いて「音楽」「身体」「考え・感情・気分」の3カ所に注意を向ける知覚練習を繰り返す調整的音楽療法(Regulative Music Therapy)は、大学生を対象とした実践研究や学生相談室での事例研究は多く行われているものの、その奏功プロセスの詳細は明らかではない。本研究では、大学生25名を対象に、Regulative Music Therapyと共通性が見られるマインドフルネスに基づき、Regulative Music Therapyの実践によるプロセス変数の変化およびそのプロセス変数を経て得られる抑うつ・不安への影響を検討した。3週間のRegulative Music The...

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Veröffentlicht in:認知行動療法研究 2024/05/31, Vol.50(2), pp.77-88
Hauptverfasser: 二瓶, 穂香, 小口, 真奈, 富田, 望, 熊野, 宏昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:規定の音楽を用いて「音楽」「身体」「考え・感情・気分」の3カ所に注意を向ける知覚練習を繰り返す調整的音楽療法(Regulative Music Therapy)は、大学生を対象とした実践研究や学生相談室での事例研究は多く行われているものの、その奏功プロセスの詳細は明らかではない。本研究では、大学生25名を対象に、Regulative Music Therapyと共通性が見られるマインドフルネスに基づき、Regulative Music Therapyの実践によるプロセス変数の変化およびそのプロセス変数を経て得られる抑うつ・不安への影響を検討した。3週間のRegulative Music Therapyの介入を実施し、同様の効果が示されると考えられる他の心理療法で用いられているプロセス変数に関する質問紙と行動指標を介入前後で測定した。その結果、行動指標については効果がみられなかったものの、直接介入対象とする注意制御や気づきに介入効果があり、認知行動プロセスのひとつであるネガティブな反すうのコントロール不可能性の改善を介して、不安の改善に効果が及ぶことが示唆された。
ISSN:2433-9075
2433-9040
DOI:10.24468/jjbct.22-023